赤ちゃんの「オエッ」という
反応は大人とは少し違う?

 長男のときは、彼が時々見せる「オエッ」という反応が怖くて、ベビーレッドウィーニングを断念しました。喉が詰まったのかと焦り、背中をバンバンとたたいてしまったこともあります。

写真:赤ちゃんのオエPhoto:solidstarts

 そもそも、この「オエッ」という反応は、「gag reflex」(咽頭反射神経)といって、食べ物が喉に詰まらないようにするために備わった防御メカニズム。大人の場合、食べ物が喉の奥までいかないと起こりませんが、生後6~9カ月の赤ちゃんは、食べ物が舌の先端のほうに触っただけでも反応してしまうことがあるそうです(参照:Solid Starts内の記事から)。

 米国の人気子育てサイト「BabyCenter」はこの「オエッ」という反応について、「この反応によって、食べ物が再び口の中の前方に押し出され、さらにかんだり、少量にしてのみ込んだりすることができるのです。自分が一度にのみ込める量を加減できるようになれば、こうした反応の頻度は減っていきます」と解説しています。

「生後6カ月なのにフィンガーフードを与えるなんて……」と思うかもしれませんが、むしろこの咽頭反射神経が強い段階をフル活用しているのです。

 ベビーレッドウィーニングでは、一度の食事に複数の食材を用意してあげるのが一般的です。新しい食材を加えるときは、赤ちゃんが必ず食べる食材も含めます。そして何をどれだけ食べるかは赤ちゃんの自主性に委ねます。

 食べる量は赤ちゃんが決めるため、自分の満腹感に従って自己制御できるようになり、将来的な肥満のリスクが下がるという研究結果があります(参照:How Feasible Is Baby-Led Weaning as an Approach to Infant Feeding? A Review of the Evidence)。また、ベビーレッドウィーニングで早いうちから豊富な食材を試すことで、好き嫌いをしない子が育ちやすいとも言われています(参照:Early influences on child satiety‐responsiveness: the role of weaning style)。

 2017年に公開された「Current Nutrition Reports」というリポートでは、サラサラなピューレ(食材をすりつぶして滑らかにした食材)を親にスプーンで食べさせてもらう期間が長ければ長いほど、好き嫌いが激しくなるリスクや、食べ物を拒否するリスクが高まると指摘しています。食べやすいサラサラの形状に慣れてしまうと、食感のあるものや、かむ力を必要とするものを食べるハードルが上がってしまうのかもしれません。

 こうした食べ物の好き嫌いについて、自分に置き換えて考えてみるといいでしょう。決められた食べ物しか食べられないとなるとプレッシャーを感じますが、気分やおなかのすき具合と相談して複数の選択肢の中から選べるほうが、食事を楽しめる気がしませんか? それはきっと赤ちゃんも同じなのではないでしょうか。