では、一個人としてできることはあるのだろうか。
まず、野生動物の取引という観点から、「かわいいからとエキゾチックペットを手に取る前に、その背景にある密輸の問題や生息地の状況をきちんと知ってほしい」と浅川氏。
絶滅する可能性がある動物を手にすることは、自分自身の健康だけでなく、生息地における種の保存、そしてその地で動物を捕る人の健康など、さまざまなリスクをはらむ。違法なルートであれば、感染症リスクも懸念される。
また、森林破壊を防ぐという観点からは、トレーサビリティーの担保された木材を使っていることを示す「FSC認証」が付いた製品を選ぶことが、森を守ることにもつながるという。
20年、私たちは未知なるウイルスと戦うことの難しさを知った。これからのリスクに備えてできることは、新たな脅威が出現する可能性を少しでも減らしていくことではないだろうか。