四大は国際ビッグ4と提携し、デロイトトーマツ、KPMGジャパン、EYジャパン、PwCジャパンの各グループは、監査法人だけでなく、税理士法人やコンサルティング会社、M&Aアドバイザリー会社、弁護士法人などを抱える巨大ファームに変貌した。

 いずれも監査以外のコンサルなど非監査業務の存在感が増している。デロイトトーマツグループの永田高士CEO(最高経営責任者)は「監査と非監査は、対立軸ではない。監査では非監査の知識や能力が必要であり、非監査でも監査会計の理解は必要」と話す。日本公認会計士協会の手塚正彦会長も「(監査と非監査を)規制で切り離すよりも、いかにうまく使うかを考えた方が絶対に社会のプラスになる」との立場だ。

 一方で監査と非監査は、利益相反の関係に陥る危険性をはらむ。クライアントの企業に対し、会計事務所が監査とコンサルのサービスを同時提供した場合、監査法人側に財務チェックを甘くするインセンティブが働いてしまうからだ。

 実際、四大内部にも非監査の拡大に危機感を持つ幹部は多い。KPMGジャパンの森俊哉チェアマンは「たがが一つでも外れれば、売り上げ重視になってしまう。売り上げ重視になった途端、監査法人の理念と懸け離れてしまう。グループ内で同じビッグ4の冠は付けているけど、同床異夢になる」と話す。

 四大は今、望むと望まざるとにかかわらず、そんな危うい線上に立ちながら膨張を続けているのだ。

 激変の波に晒されているのは、会計士だけではない。コンサルや税理士も同様だ。

 成長を追い求めるコンサルは、四大系だけでなく、アクセンチュアなど外資系コンサルファームと時代の先を読んだ激戦を繰り広げる。税理士はコロナ禍、デジタル化、人材難など環境変化の荒波にもまれながら、熾烈な生き残り競争に直面している。