社員参加型のタスクフォースが進行
オンライン商談もスピーディーに実現
同社では、その時その時の課題に合わせた、役員会直結のさまざまな「タスクフォース」が稼働している。3月上旬の時点で13のタスクフォースが稼働しているというが、これに参加するのは部門にとらわれない現場の社員だ。
役員などから指名を受けて参加するケースもあれば、公募制になっており自ら手を挙げることで参加できるものもある。つまり、やりたいタスクフォースがあれば、新入社員であっても自らチャレンジすることができるのだ。
ここ1年ではコロナ禍における「オンラインセールス」のタスクフォースが結成され、実際に成果を上げている。もともと対面での商談を重視してきたという同社。しかし、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で顧客とライフプランナーの安全のため、昨年3月上旬には役員会で検討を開始。タスクフォースが本社と営業現場それぞれで作られ、ベテランのライフプランナーから新人までが参加し、現場主導でさまざまな検討が行われた。
営業部門の責任者を務める同社の菊地直人執行役員は、当時をこう振り返る。
「検討会は1回2時間、12回ほど行われ、3月中旬には非対面での対応を開始。4月20日からはリモート会議用ソフトを営業現場に導入し、本格的にオンライン商談が稼働した。業界で最も早くオンライン商談を開始した企業だと考えている」
これは新型コロナ感染予防という観点だけでなく、売り上げ面でも良い影響をもたらしている。同社のライフプランナーは、エリアを選ぶことなく営業活動が可能だが、オンライン商談が可能になったことで、全国津々浦々の顧客とも以前より容易にコンタクトが取れるようになった。
「あるライフプランナーは、これまでの人脈を生かして、北海道、青森、沖縄といったお客様に対してオンライン商談を行い、コロナ前以上の営業成績を上げている」(菊地執行役員)
研修はライフプランナー自ら実施
エグゼクティブへの「弟子入り」も
同社にライフプランナーとして入社すると、新入社員は本社で2日間(コロナ下では1日間)の研修を受け、その後は支社で1カ月間の生命保険に関する初期研修(FTP)を受ける。その後も2年間、支社で定期的に研修を受けることで、キャリアライフプランナーとして独り立ちする。
ユニークなのは、その後の研修だ。同社では、会社が主体となって行うのではなく、支社や現場で学び合ったりするのが主流となっている。さらに、ライフプランナーなど生命保険のプロが所属する組織の一員となることで、学ぶ機会を得る形だという。