「残業ゼロがすべてを解決する」理由

「残業ゼロ」に意識と行動を向けると得られるもの。

 過去最高売上・最高益の更新、劇的な生産性アップで人件費激減、モチベーションアップで社内活性化、ダラダラ社員がキビキビ動く、新卒採用で最大の武器になる、社員が辞めない会社に変わる、明るく健康で家庭円満になるなど、“一石七鳥”の効果です。

 まさに、「残業ゼロがすべてを解決する」のです。

 残業を減らす成功のカギは、社長の「決意」と「仕組み」にあります。

 人が雇えない今、従来の会社のやり方に若い人を合わせようとすると、失敗します。

 そうではなく、若い人のトレンドに会社を合わせる。これが仕組みづくりの秘訣です。

 かつてわが社は、ライバル会社からも「武蔵野以上にブラックな会社はない」「株式会社ブラック企業」と揶揄(やゆ)されていました。ところが現在では、「超ホワイト企業」に生まれ変わっています。

これから一気に広がる「残業ゼロ」の波

 小池百合子東京都知事が「夜8時には完全退庁。このことを都庁の新しいルールにしたい」と宣言したり、多くの銀行が夜8時までには退社するようになり、「残業ゼロ」へ一歩を踏み出し始めました。また、電通の女性新入社員の過労自殺により、長時間労働への風当たりは、ますます厳しくなっていくでしょう。

「残業ゼロ」の流れは、今後、急速に行政と民間企業に広がっていきます。

 今すぐ「残業ゼロ」へ一歩を踏み出す企業とそうでない企業とでは、1年後、大きな違いが生まれ、そこからでは埋めようもない「格差」となって表出してきます。

 そのときになって、「ああ、やればよかった」と後悔しては遅い!

 時代の変化は、あなたの会社の都合を待ってくれません。
 時代の変化は、あなたの会社の都合を“容赦なく”置いていきます。

「いつかいつかと思うなら今!」
 社長! 手を打つのは今しかありません!

 本書は、再現性の追求のため、武蔵野だけでなく、飲食、各種メーカー、不動産賃貸、建設、リサイクル、葬儀、物流、ガス販売、薬局、和紙加工、税理士法人、アミューズメント(パチンコ)、水処理、自動車整備、メガネ用品販売、中古パソコン販売、燃料、清掃(ビルメンテナンス)など全国32社の残業削減(早帰り)の取り組みと「椅子なし改革」など、従業員の労働環境が劇的に改善するポイントをわかりやすく紹介します。

 私からの目線だけでなく、武蔵野のパート・アルバイトや社員の声、現場の第一線で格闘する経営者の喜怒哀楽の声がふんだんに収録されているので、次のアクションへの有益な示唆が得られるかと思います。

 私はこれまで、著書やセミナーなどで、「マネこそ最大の創造である」と話してきました。すると、
「そうは言うけど、武蔵野さんと当社では仕事の内容が違うから、マネできない」
「私と小山社長では事情が違うから、マネできない」
「会社の規模も売上も違うから、あまり参考にならない」
という意見をいただきました。

 でも、製造業も小売業も飲食業もサービス業も、「社員側」から見れば何も変わりません

 なぜなら、どの業種でも、「仕事をして給料をもらう」からです。

 どの業種で働く人も、給料や休みや上司に不満があることに変わりはありません。

 変わるとしたら、それはたったひとつ。扱う商品(サービス)だけです。

 経営の原理原則がどの業種でも同じ以上、わが社と各企業での取り組みが、必ずやみなさまのお役に立てるものと確信しています。

 最後に、執筆のお手伝いをしてくださったクロロスの藤吉(「吉」は「土に吉」)豊さんと、面白い企画を発案してくださったダイヤモンド社の寺田庸二さんに心からの感謝を申し上げます。

 株式会社武蔵野 代表取締役社長 小山 昇

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