厳しいと思われるかもしれないが、大学とはもとより、国家の繁栄に寄与できる高等教育を受ける場所なのだ。優れた高等教育を受ける能力がない若者が通っても、何の意味もない。まして借金までして行くなんてバカげている。

 頭はよくないが、どうしても大学に行きたい!と言うなら、ちゃんと仕事して、努力して稼いで、学費を払えるようになってから行けばいい。

 就職に有利だから、友だちがみんな行っているから…そんな思考停止した理由で、10代の子どもが奨学金の選択を取ってはいけないのだ。将来役立たないことに、何年も返済できない借金を背負うなんて、周りの大人が止めてあげてほしい。

投資の勝率を上げたいなら、「自分でやる」のが一番

 「株で大儲けしてやる」とか「投資で生計を立てたい」といった野望を燃やす人は少なくない。僕のところにも、「何の株を買ったほうがいいですか?」という質問がよく届く。

 住む場所の概念が、ここ1年で様変わりしたと先に述べたが、変わったのは住宅事情だけではない。世界中の経済活動に影響が及んだ。こんな事態を、誰が予想しただろうか。

 将来予測なんて、たとえその道のプロであっても、できるものではない。それなのに、大した知識も何もない人が、俺は勝てる!と思っているのが不思議でしょうがない。

 そもそも投資とは、“偶然儲かることもある”ものだ。そして、たまたま勝てるくらいのものを、普通は「投資」とは呼ばない。投資とは名ばかりで、実際は、ほぼほぼ負けが確定したゲームなのだ。さらに言うと、君たちが投資をしたところで、上手くいく確率は低い。

 なぜなら、お金はお金をたくさん持っている人のところに集まるからだ。「お金はお金が好き」とよく言うが、投資金額が100億円の人と、10万円の人が戦ったら、10万円の人が確実に負ける。10万円持っている人は山のようにいるけれど、100億円持っている人は、ほとんどいないからだ。

 投資先は理論上、お金が集まれば集まるほど、どんどん金利を下げていく。その最たる例が銀行預金で、100万円を10年間預けても101万円にもならない。誰でもできる投資は、金利がめちゃくちゃ低いのだ。