現在、若者を中心に圧倒的な人気を集め、フォロワー数がうなぎ上りの、ひろゆき氏。全国のベストセラーランキングで続々と1位を獲得し、29万部を突破したベストセラー『1%の努力』では、その考え方について深く掘り下げ、人生のターニングポイントでどのような判断をして、いかに彼が今のポジションを築き上げてきたのかを明らかに語った。
この記事では、ひろゆき氏に気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
1人の時間こそ、財産
あなたの会社や職場で、給料に見合う仕事ができている人は、どれだけいるでしょうか。働いているフリをしている人が、リモートワークによって可視化される側面があります。というのも、会社にいるだけで「なんか仕事してるよね」と思われていた人たちが大勢いたからです。そういう人たちは、「どんな結果を出したの?」と聞かれたら、なんと答えるのでしょうか……。
ということで、僕は、今の会社や職場でうまくパフォーマンスが発揮できない人は、ダラダラ働けばいいと思っています。そのぶん、可処分時間を増やして「好きなこと」に費やしたほうがよいからです。
これからの時代は、1人の時間をどう過ごすかが大事です。YouTubeやTwitterでいきなりバズって世に出てくる人が増えています。彼らは、プライベートの1人の時間で「これをやってみよう!」「おもしろいに違いない!」と、自分発信でやることができたのです。
会社や組織から「これをやれ」と言われたわけではなく、自分がおもしろそうだと感じたからやってみた。この体験こそが財産なのです。
そのためには、いかに労働から切り離されて物事を考えられるかが重要です。
あなたにしかできないことは何?
今の会社で給料に見合う仕事ができていなのであれば、「お金を貯めておく」「プライベートを充実させる」「お金をかけない趣味を見つける」という方向へとシフトさせましょう。間違っても、会社にしがみつきながら浪費生活を続けるようなことはしないほうがいいです。
なぜなら、いざ、会社が傾いたときに真っ先に切られるのがあなただからです。その危機感は持っておいたほういいでしょう。もちろん給料以上にパフォーマンスが出せているのであれば、今の職場からも別の会社からも引く手数多です。でも、そんな人は絶対的に少数ですからね。
どんな職場でも、出世していけば「事務スキル」が必要になります。でも、事務スキルって「やれば誰でもできること」なんですよね。そこでしのぎを削ってスキルを磨いても、そんなに差は生まれません。事務処理能力の速さなんて、受験勉強のようなものですから。
それよりも、「誰も興味を持たないけど、ついやっちゃうこと」を極めるほうが遥かに価値があります。女装が趣味でそれを極めたことで有名になる男性がいます。虫を食べるのが好きすぎて、昆虫食を極める人だっています。マニアックな国の料理が大好きで、ある国の料理を東京都で唯一提供している飲食店だってあります。
いずれも、「儲かるからやる」「言われたからやる」というレベルの話ではありません。自分の内側から込み上げてくる使命感のようなもの突き動かされているのです。
つねに「ブルーオーシャン」を求めよう
僕は今、1日中、引きこもってゲームや映画に時間を使っています。いわゆる「FIRE」状態に近いかもしれません。でもたまに、「こんなサービスをやってみようかな」と思い立って、それにお金や時間を使うようにしています。
でも、基本的には無理をしない。無理をするというのは、他人との競争や焦燥感、嫉妬などを原動力にしてバリバリ働くようなことです。いわゆる「レッドオーシャン」と呼ばれる市場であれば、その力が必要です。でも、1人で考えて行動することは競争相手の少ない「ブルーオーシャン」であることがほとんどです。
今の職場で結果を出すか、それとも、ほどほどの仕事量で1人の時間を充実させるか。ぜひ、それを見極めてみてください。
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本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、29万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。