不動産投資で活用できる銀行の特徴と融資姿勢

 以下にざっと、不動産投資で活用できる銀行の特徴と融資姿勢をまとめておく。

・大手都市銀行系(三井住友、三菱UFJ、みずほ)
 基本的には三井住友銀行が不動産融資を長らく手掛けてきたことで一歩リード。ただし、リーマンショック以降は資産家でもない限り融資額は総投資額の70%で自己資金が30%必要だったりと、難攻不落。金利は当然安い。

・準都市銀行(りそな銀行、埼玉りそな銀行)
 僕のメインバンクでもあり、不動産投資に積極的に取り組んでくれる。難しい不動産であっても、銀行内の不動産部が活躍してくれて、時にはディールをまとめてもくれるので非常に頼りになる。スルガショック以降は80%から85%ローンにはなっているものの、金利も安い。審査態度は支店にもよるので、地元支店にまずはヒアリングしてみよう。

・地方トップ銀行(横浜銀行、千葉銀行、静岡銀行、東京スター銀行他やご自身の地域の地銀)
 比較的、不動産投資に理解があり、しっかりとした事業計画書とある程度の貯金があれば、いろいろと柔軟にローンを考えてくれる、ありがたい存在。担保評価などを独自に行っている場合もあり、都市銀行系で融資額があと一歩のときに頼れる存在。金利はやや安い。

・不動産特化型銀行(スルガ銀行、オリックス信託銀行)
 実は僕も家族でリーマンショック後に仕込んだ中古マンションは、スルガ銀行にお世話になったし、新築物件で少し評価が難しい物件でお世話になったことがある。金利も交渉で徐々に下がり、現在は地方銀行並みの金利なので借り換えもせず、いい関係を続けさせていただいている。

 スルガショックのイメージから敬遠する方も多いと思うが、買い付けでの競合が多いケースで融資獲得のスピード感が必要な場合や、キャッシュフローが十分出ている場合だが中古耐用切れ物件などでは大いに活用機会がある。いや、あった、というべきか。現在は両銀行とも不動産融資について慎重な姿勢のため、不動産投資ゲームからしばらくは降りている状態だ。

・ノンバンク系銀行(アサックス、SBI、セゾンなど)
 金利は高いが審査は非常に速い。賢くローンを引くためには、あまりお世話にならない銀行だ。使い所としては、残債が減ってゆき、担保余力が出てきた物件をもとに、追加融資を引き、海外不動産など特殊な案件の獲得に充てるなど。

・政策金融公庫
 これは特殊解だが、不動産融資も受けられなくはない。民間の銀行と違って、女性やシニア起業を支援していることもあり、条件が揃えば、有利な条件が引けることもある。金利は中程度。また、特殊な使い方として、不動産担保ローンに加えて、自身の不動産で旅館業やシェアオフィスなどの運営を行う場合にも借入ができたり、担保余力があれば第二抵当での融資も可能だったりする。使い方はクリエイティブに考えていい。

上田真路(うえた・まさみち)
建築家・不動産投資家
KUROFUNE Design Holdings Inc. 代表取締役CEO
ハーバード大学デザイン大学院で不動産投資と建築デザインを学び、投資理論とデザインの力を融合させたユニークな不動産投資を行う。
鹿島建設入社4年目に不動産投資を開始。数々の不動産投資セミナーに足を運び、不動産関連書籍を数十冊読破。そんな中で出会ったメガ大家集団をメンターに持ち、指導を仰ぎながら不動産投資をスタートする。最初に行った東京・神楽坂での新築マンション開発では超狭小地に苦労し、辛酸を舐めつつも独自の不動産投資スタイルを確立する。現在5棟の超優良物件を保有。保有物件の中では投資額が4年間のうちに26倍になったものもある。
1982年高知県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院卒業後に鹿島建設入社。
大学院卒業時にリゾートホテル開発プロジェクトにより早稲田大学小野梓芸術賞を受賞。
同社では国内外で建築設計や大規模な都市開発業務に従事。鹿島建設社長賞、グッドデザイン賞、SDレビュー賞などを受賞。2016年、ハーバード大学デザイン大学院(GSD)へフルブライト留学。2018年、GSD不動産デザイン学科を卒業、外資系不動産ファンドでの投資業務を経験した後、KUROFUNE Design Holdings Inc.(デザイン事務所兼不動産ファンド会社)を創業し独立。現在はハーバード学生寮生活で得た原体験をもとに、住まいと学びを融合させた国際学生寮「U Share」を開発運営する。また、慶應義塾大学SFC特任講師、早稲田大学特任講師として「不動産デザイン」について教えている。初の著書に『ハーバード式不動産投資術 資産26倍を可能にする世界最高峰のノウハウ』(ダイヤモンド社)がある。