最近注目されている不動産投資。FIRE(経済的に自立して早期リタイアする)の手段としても、多くのサラリーマンが関心を寄せている。ただし、株式投資や投資信託などに比べると、なじみがないのも事実だ。そこで、『東大博士が書いた 石橋を叩いてでも成功したい人のための「不動産投資」大全』を上梓した菅原吉祥氏に、不動産投資の特徴をうかがった。

東大博士が解説する「不動産投資」9つの特徴Photo: Adobe Stock

特徴(1)
不動産収入は「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」

 不動産の売買で利益が得られることがあります。とくにバブルの頃は、不動産価格が右肩上がりで、普通に買って売るだけで利益が得られました。つまり、不動産投資は「キャピタルゲイン重視」だった時代があります。

 この頃は、不動産価格が高く、さらに金融機関は元々資産を持っている人や会社に購入資金を高金利で融資していたため、サラリーマンが新規に参入することは困難でした。転売するたびに価格が上がりましたが、最後にバブルがはじけ、価格が急落し、売るに売れない不動産が世の中に溢れました。

 一概には言えませんが、キャピタルゲイン重視の投資はリスクが高く、価格の暴落も考えなければなりません

 他方で、不動産では家賃収入がインカムゲインです。バブル崩壊後、不動産価格は下がりましたが、賃貸用(とくに居住用)の不動産の家賃は、不動産価格の下がり方ほどには下がりませんでした。つまり、不動産価格は下落し、家賃はそれほど下落しなかったので、不動産賃貸による家賃収入、つまりインカムゲインが注目されるようになりました