キッチンの収納を見直そうと思ったとき、どこからどう手をつけるかキッチンの収納を見直そうと思ったとき、どこからどう手をつけるか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

「どのアイテムから始めるか」
失敗しないキッチン整理のおきて

 わたしが一般家庭を訪問して、キッチンのモノを棚卸しし、収納し直していると、作業を見ている依頼者から「そうやって入れていって、残りのモノまで全部収まるんですか…?」と心配そうな様子で尋ねられることがあります。

 正直なところを言えば、最終的にどう収まるかまでは、この時点では見えていません。ですが、わたしは必ず「大丈夫ですよ」とお答えしています。いつもの手順でざっくり配置を決め、優先順位に沿って調整していけば「これならOK」「片づけ前よりもずっと分かりやすく、使いやすくなった」「それほど捨てたわけでもないのに、ちゃんと収まった」というところに必ずたどり着きます。だから大丈夫なのです。

 みなさんは、キッチンの収納を見直そうと思ったとき、どこからどう手をつけますか。

 わたしがおすすめしたいキッチン整理の手順は、ずばり「(1)食材→(2)消耗品→(3)食器・鍋・調理器具」です。

 こんなことを言うと「いやいや、そんなに大がかりにやるつもりないよ、気になっているのは食材だけで、食器は今のままでいいんだよ」と考える人もいるかもしれません。でも、そういうわけにはいかないのです。出しっぱなしの食材をちゃんとしまいたい、と思ったとき、引き出しや棚が既に食器でパツパツだったら、今入っているモノを減らすか、移動させるかしないといけないですよね。アレをこっちに、コレをあっちにと、しまう場所をパズルしていくような作業にどうしてもなってきます。

 アイテムの種類も量も多いキッチンは、よほどのミニマリストでない限り、置き場所が一発で決まることはあり得ません。フワフワしたイメージのまま出たとこ勝負で片づけると、どこも中途半端な、悲惨な結果になってしまいます。

 今回はキッチン整理の手順と考え方について、ちょっとした例え話を用いて解説をしてみます。