だまされたと思って試してほしい
40代の座学は楽しい

 語学学習にはいろいろなアプローチがあるが、40代にまず勧めたいのは「机に向かってお勉強」である。我々世代は英語を必修科目として学んできたが、生きた英語に触れる機会が少なく、主に教科書・参考書を通すのがメインであった。
 
 外国人と会話することで、会話があまりにもできない自分を思い知って危機感が募り語学の勉強に一層身が入るものだが、「ハードルが高い」という人は、学生時代からなじみある「机でお勉強」から取り掛かるのがよろしかろう。語学力の基礎はそこで十分つけられるはずである。
 
 しかし、参考書などの教材の内容についてはしっかり吟味するべきである。“タメになるか”と“楽しく学べるか”の2点について精査されたい。これらがクリアされていたら高い学習効果が見込めるはずである。
 
 2~3ページやってみて興が乗らないものであったら、「せっかく買ったから」といって最後までやる必要はない(筆者は昔これをやっていた)。合わないと思った教材はためらわずにしまって、40代の財力に物を言わせて次なる教材を入手するのがいい。ラーメンを作ってさあ食べようとしたらレンゲしか用意していなくて、「仕方ない」とレンゲで完食しようと奮闘するがなかなか難しく苦戦してしまう。これでは時間がもったいない。素直に席を立って、箸を取ってくるべきである。
 
 たとえがあまりうまくなかったが、つまりはそういうことである。効率よく学ぶためにきちんとした下準備をしたい。それが“自分に合ったいい教材”との出合いである。
 
 教材には参考書、学習アプリ、リスニングCDなどの種類があるが、いい教材探しは通販サイトの口コミ評価などを参考にすればいい。大きなハズレを引く心配は格段に減るであろう。
 
 いい教材に出合えたら、「座学とはこれほど楽しいものなのか」と40代の人は新鮮な発見をするはずだ。こんなに楽しい勉強が、なぜ学生時代はあれほど嫌だったのか。おそらく“強制・義務”と“自主的に”の違いなのだが、とにかく座学は楽しい。これは学生を終えた人が感じることのできる特権かもしれない。