「交流会」の成果を決定するのは、
主催者の「影響力」である
そして、さまざまな交流会を経験することで、見えてきたことがありました。
第一に、一口に「交流会」と言っても、参加者の「タイプ」はバラバラだということです。僕が「こういう方とコネクションをつくりたい」と思える方が集まっている交流会もあれば、「どうも、肌が合わないな」という集まりもありました。
「この違いは、どこから来るんだろう?」と思って観察すると、答えは明らかでした。参加者の「タイプ」を決めているのは、主催者の「タイプ」なのです。主催者が、僕が「お付き合いがしたい」と思える人物であれば、その交流会に集う方々とも気持ちよい、先につながるコミュニケーションが取れるのです。
第二に、交流会で出会った方と、その後のコネクションを深めていくためには、主催者の「影響力」をお借りする必要があるということです。
当たり前のことですが、交流会で名刺交換をして少しお話をしたからと言って、後日、わざわざ再び僕と会ってくれるわけではありません。僕が“保険屋”であることはわかっているのだから、警戒されるのは仕方のないことでしょう。
ただし、僕が主催者としっかり信頼関係を築いたうえで、参加者の方々にメールでご挨拶をするときに、「CC」で主催者を入れておくと、劇的に反応が変わってきます。ほぼ100%の確率でご返信をいただけますし、その後、お付き合いを深めていくことができるケースが多くなるのです。
これは、考えてみれば当たり前のことで、その交流会に参加するのは、主催者を信頼しているから、あるいは、主催者との距離を近づけたいと考えているからです。つまり、交流会で最も強い「影響力」をもっているのは主催者であり、参加者とのコネクションをつくっていくうえで決定的に重要なのは、主催者の「影響力」をお借りできるかどうかという点にあるということです。
要するに、交流会を通して、経営者などとコネクションをつくるためには、主催者との関係性が「鍵」を握っているということです。
だから、僕は、主催者の人柄を慎重に見極めたうえで、「これぞ!」という人物との信頼関係を構築しながら、交流会を通して数多くの経営者やアッパー層とのご縁を広げていく努力を重ねていきました。
そのために、僕がやったのは、それまでの営業で培ったやり方とまったく同じ。皆さんの「願望」を叶え、「課題」を解決する能力をもつ人をおつなぎしていくのです(詳しくはこの記事)。ご縁をつなげば、ご縁が広がる。その原理原則を活かして、「交流会」を通して、経営者のみならず、弁護士、医師、政治家、起業家などさまざまな特性をもつ方々とのコネクションを広げていくことができました。
もちろん、保険を「売ろう」とはしません。
そうではなく、信頼できる「保険の営業マン」として、僕の存在を認めていただくことで、いずれ、ご本人やその周囲の人に保険ニーズが生じたときに、僕のところにご連絡をいただけるような関係性を構築していったわけです。
交流会を主催することで、
自らの「影響力」をつくり出す
ただ、半年ほどたったとき、あることに気付きました。
何も「影響力」をお借りする必要はない、と。僕は、交流会の主催者の「影響力」をお借りして、参加者の方々とのコネクションを開拓していきましたが、僕自身が交流会の主催者になれば、僕自身が「影響力」をもつことができるからです。
僕には交流会を主催できるだけの蓄積もでき始めていました。
これまでの営業活動で培ってきた人間関係に加えて、数々の交流会をきっかけに魅力的な人たちとのご縁も広がっていましたし、そうした人々を個別につなぐことで喜んでいただいてもきました。だから、僕が主催する交流会に参加することに、メリットを感じてくださる方が増えてきていたのです。
だから、僕は、定期的に交流会を開催して、すでにご縁のある方にお知り合いを連れて参加してもらえるように依頼するなど「人集め」に奔走するようになりました。そして、最も「影響力」のある主催者として、その交流会にお越しになった方々と強力なコネクションを作り出すことができるようになっていったのです。