絶対放置してはいけない!

 代表的なものが「子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)」です。

 子宮筋腫とは子宮の筋肉の中にできる腫瘍のことです。これ自体は「良性」なのでがんではないのですが、子宮を圧迫し、子宮の内側を覆う「子宮内膜(しきゅうないまく)」を広げます。

 女性の生理は「子宮内膜が剥がれ落ちて出血する」というメカニズムになっています。そのため、子宮内膜が広がると、出血量が増えてしまうことがあるのです。この子宮筋腫は「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンの影響を受け大きくなるので、放置しておくと「閉経まで大きくなり続ける」こともあります。

 筋腫が小さければ「腹腔鏡(ふくくうきょう)手術」という方法で摘出でき、傷跡を小さくとどめることができます。また手術以前に薬で筋腫を小さくできる可能性もあります。

 しかし大きくなりすぎると、お腹を切開する手術方法をとらざるを得なくなります。

 他にも貧血には「子宮内膜症」「子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう)」といった病気の可能性もあります。「女性の貧血、ひどい生理には病気が隠れている可能性がある」と肝に銘じておいてください。