現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語った『1%の努力』は、34万部を超えるベストセラーになっている。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
「根拠のない自信」は無理
よく自己啓発書では「根拠のない自信」というフレーズを見かけます。ただ、これって、言うのは簡単ですが、なかなか実行できないことでしょう。
リスクを負う行動が取れるかどうかは、遺伝子によってある程度、決まっていると言われます。
起業できるか、会社員として生きるか。それは遺伝子で方向性が決定づけられているんですよね。その特性に気づかず、「起業家タイプなのに大企業にいる」「大企業や公務員タイプなのにイケイケのベンチャーにいる」と、逆の環境にいると、かなり生きにくくなるはずです。
そのタイプの見極めは、大事ですよね。
チャレンジしないといけない時が来る
ただ、いくら大企業や公務員に向いているからといって、つねに保守的な考え方でいけるわけではありません。どんな組織でも、ある程度のポジションになると、「決断する」「チャレンジする」ということが求められると思います。
そんなときに、不安を感じて動けないままでいると、一気に無能な扱いをされます。
「あの上司、終わってるよね」「なんのリスクもとらないよね」と後ろ指をさされて「働かないおじさん」になってしまいます。
そうならないための方法を紹介しましょう。
「不安で動けない人」の特徴とは?
不安で動けない人の特徴は、「記憶力がよすぎる」ということです。
どういうことかというと、人は「失敗を繰り返さないため」に、衝撃的だったりセンセーショナルなことを記憶に焼き付ける性質があります。
「あの発言はよくなかった」「あのプランは失敗だった」ということは、記憶の手前の引き出しにあって、すぐに取り出せるようになっているんですよね。
だから、口論になったときに限って、「あのとき、こう言っていただろ!」と、細かな記憶が飛び出してきてしまうんです。
記憶力はネガティブなものにこそ発揮されるんですよね。
では、その性質に逆らうようなことをしないといけません。
それは、「成功体験を覚えておく」ということです。
「うまくいったこと」で頭を埋める
「あの発言はよかったな」「あのアドバイスは効果的だったな」「あの成功の裏には根拠があるな」と、うまくいったことを思い出すようにするのです。
そのためには、受験勉強と同じで、繰り返すことが必要です。
自分のうまくいったことや、自分の仕事での成功論を、ちゃんとノートとかに書いておいて、読み返してみてください。
過去の栄光にひたるのです。それも、ただひたるだけではなく「根拠の部分」を繰り返すのがポイントです。
それを繰り返すことで、「失敗するリスク」よりも「うまくいく可能性」に目がいくようになります。すると、徐々に「不安で動けなくなる」ということもなくなっていくことです。
ということで、結局は自己啓発書に書かれているように、「小さな成功体験を積もう」というアドバイスに着地してしまうのですが……。まあ、こういうものに近道はないということです。ぜひ、取り入れてみてください。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。