ヘニー・モーター「キロワット」|
1959年~1960年

ヘニー・モーター,キロワットGetty Images

 電気自動車への関心が薄れつつあった1950年代終盤。新興自動車メーカーだったヘニー・モーター社は、小型のルノー「ドーフィン」をベースにした4ドアの「キロワット」の発売に踏み出しました。

「キロワット」は1959年と1960年の2年間の販売に留まり、短命に終わっています。しかし、その1960年モデルは時速60マイル(約160キロ)の高速走行が可能な初の電気自動車となりました。

ゼネラルモーターズ「EV1」|
1997年~1999年

ゼネラルモーターズ,EV1General Mortors

 もしかするとEV史上最も悪評高かったのがこの、ゼネラルモーターズ社製「EV1」ということになるかもしれません。「電気自動車の市場調査の意味合いで開発された1台」とも言えますし、「すでに先々におけるEVへの転換が予想されていた自動車業界を見越した上で、技術テストの意味合いでつくられたもの」とも言えるでしょう。カリフォルニア州、アリゾナ州、ジョージア州でリース用に販売された、空力性能に優れたツーシーターの特別使用車でした。

 1997年式の第1世代の航続距離は70~100マイル(約113~160キロ)、カラーはグリーン、レッド、シルバーの3色が用意されました。1999年式の第2世代にはニッケル水素電池が搭載され、1回の充電での航続距離は140マイル(約225キロ)まで伸びています。

 しかし、「EV1」の悪名を高めたのは、発売中止となった後に生じたスキャンダルでした。リース契約の解除権を行使したGMは有無を言わさずクルマの回収を行い、なんと片っ端から粉砕機でスクラップにしてしまったのです。現在では生き残った約40台の「EV1」は、パワートレインを停止した状態で博物館や教育機関などに寄贈されています。

ホンダ「EV Plus」|
1997年~1999年

 GMの「EV1」とときを同じくして、1997~1999年、ホンダも「EV Plus」という独自の電気自動車をリース専用の特別使用車として販売しました。この「EV Plus」こそが、ニッケル水素電池を世界で初めて搭載した電気自動車となりました。

 この電池の特徴は、エネルギー密度の高さにあります。鉛蓄電池と比較して小型であるためスぺースを取らず、1回の充電での航続距離の長さも大きな魅力です。ですがホンダは、「EV Plus」の生産をわずか3年間300台ほどで打ち切りにし、販売終了を宣言しています。