『税金がタダになる、おトクな 「つみたてNISA」「一般NISA」活用入門』『改訂版 一番やさしい!一番くわしい! はじめての「投資信託」入門』など著者累計54万部、大ベストセラーの著書がある竹川美奈子さんが、5年ぶりに改訂版『[改訂新版]一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』を上梓。
本書では、iDeCoのメリットや留意点、商品を選ぶポイント、金融機関の選び方など紹介。まだ加入していない人はもちろんのこと、加入している人にも出口戦略など有益な情報が盛りだくさん。本連載では、老後のお金に不安を抱えている人に向けて、お届けしていきます。

知らないとソンするiDeCo改正3つのポイントPhoto: Adobe Stock

約750万人いる企業型DC加入者が
iDeCoにも同時に加入できるように

 iDeCoは2001年からスタートした制度です。当初は「個人型確定拠出年金」とそのまま呼ばれていて、国民年金の第1号被保険者と勤務先に企業年金のない会社員だけが対象でした。第1号被保険者とは、自営業やフリーランスのほか、雇用されていても厚生年金に加入していないパートタイム労働者やアルバイトなども含まれます。16年にiDeCoという愛称がつけられ、17年1月からは60歳未満の「ほぼ」すべての現役世代が加入できるようになりました。ただ、企業型確定拠出年金(以下、企業型DC)加入者は制約があって、大部分の人は加入できていません(*1)。

 そこで、iDeCoはより多くの人が利用でき、長寿化やライフスタイルの多様化に対応した制度に進化します(図序-1)。

知らないとソンするiDeCo改正3つのポイント

 改正点は、

・加入できる年齢がのびる(60歳未満→65歳未満に)
・受け取り方の選択肢が広がる(運用継続 70歳→75歳になるまで)
・企業型DC加入者は原則iDeCoに加入できるようになる

 などです。中でも2021年3月末時点で約750万人いる企業型DC加入者がiDeCoにも同時に加入できるようになるのはインパクトが大きいですね。このほか、企業年金のある会社員は掛金の上限額なども変わります。

*1規約の変更などを行う必要があったため。