「ありのままの自分」を認めることで、自己肯定感が育っていく
多くの人は「他人から認められるような成果を出さないと自己肯定感が上がらない」と思っています。
しかし自己肯定感は「他人から認められる」とか「成果をあげる」などでは上がらないんです。なぜなら「ありのままの自分を認めて尊重してあげる」ということをして初めて自己肯定感が生まれて育まれていくからです。
だから、人から認められることをしようと努力したところで自己肯定感は生まれません。
自己肯定感が育っていない状況だと、他人から感謝されたり「いいね!」を過剰にしてもらわなければ、自分を肯定する力がどんどん失われて、燃え尽き、無気力状態になってしまうんです。
人はどうしても周りの人に認めてもらって尊重してもらうことを探し求めてしまいます。
だから、いろんなところでがんばって認められようとして、目に見える成果が得られず燃え尽きて無気力の状態になってしまいます。
そんな無気力な状態のときに、「大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした」の本を読んでみるとおもしろいことが起きます。本の中に書いてある言葉の1つひとつが、「ありのままの自分でいいんだよ」と優しく語りかけてきてくれるような感覚になるんです。
本の中に直接的な表現で「ありのままの自分で」とは書いていないのですが、タイトルを含めて不思議とそのメッセージがこの本全体から染み渡ってきて、読み終わったときに「ありのままの自分でいい」と思えるようになっています。
「ありのままの自分を認め、尊重する」ことができれば、自己肯定感が生まれて育っていきます。そして、これまで燃え尽きて無気力状態になっていた自分を優しく受けとめれるようになります。
本を読むうちに、いつの間にか私の肩の力が抜けていて、人から認められることよりも、ありのままの自分を認めたい、という気持ちになっていました。
常に自分を尊重して、燃え尽きることがない自分の中に、静かに燃え続けるエネルギーのようなものを感じます。
あの院長の病院で働いている医師たちも、自分をありのままに認め、尊重できるようになったら、病院全体が変わっていく気がします。
そして、みんな気がつかないうちにお互いを認め合う素敵な環境が整っていく。この本を読んだあとに、そんな素敵な風景が私の心の中に広がっていたんです。