1日1回アウトプットしてみる

「思考する」というのは、①情報をインプットし、②それを加工し、③アウトプットすることの3ステップで成立します。これを習慣化させることが、アーキテクト思考を身につけるための1つ目のコツとなります。

 普段の生活の中で、私たちはたくさんの「思考」を重ねます。

 しかし、多くの場合には、情報に触れ、自分なりに考えてみたとしても、視点を変えてみたりそれを形にまとめて発信したりする、というところまでには至っていないのではないでしょうか。

 そこで、ブログでもSNSでも、スマホのメモ機能でも日記帳でも良いので、1日に1回、自分の考えをアウトプットすることを習慣化することから始めてみてください。

 ポイントは、1日1回を必ず達成できるように、ハードルを下げることです。

 例えば、趣味が草野球であれば、プロ野球の試合を見て監督目線で試合の総括を1行書くだけで良いです。日経の一面を読んで、一番気になったニュースについて当事者目線に立って1行書くだけでも良いです。

 食事制限や過度な運動を無理に1ヵ月間続けて激やせしても、すぐにリバウンドしてしまうダイエットと同じで、生活の一部になるレベルまで習慣化しなければ、アーキテクト思考が身に付いたとはいえません

 一度習慣化したら、その後は徐々にレベルを上げていきます。この際も一気にレベルアップするのではなく、少しずつハードルを上げることが重要です。「監督目線」を「オーナー目線」に置き換えて考えてみる、日経で読んだ国内ニュースを海外目線で考えてみる、セブン-イレブンとローソンの店舗で違うプロモーションを見かけたらその理由を経営者目線で考えてみるなど、身近なところにもアーキテクト思考を鍛える材料はたくさん落ちています。

 ぜひ、簡単にできることから、1日1回のアウトプットを習慣化することに挑戦してください。1年間これを続けたら、周囲の人間との差は歴然たるものになります。