6. 負けず嫌いであること

 考え方や性格だって売り上げに関係します。「売れる営業」になるために大切なキャラとして、「負けず嫌い」があると思います。

 負けても悔しくない人であれば試合放棄型。ある程度の競争心を持てるように、自分にとって一番身近で刺激になるライバルをあえてつくる場合も必要です。

 私が営業の一線にいたころも必ずライバルがいました。
 営業にとって、ライバルになりえるのは自分よりも数字を出せる人です。

 どんなに自分が周りと比べて成績がよくても、自分より下に位置する人と比較してはいけないのです。自己満足してしまう。

 だから私は、いつもトップの座を競うKさんの成績しか見ないようにしていました。追いかけられる存在になるだけではなく、時には自分が追いかける存在でなければいけないのです。

 また、ライバルは私を悔しくさせてくれる対象だけど、決して憎い相手ではありません。同じ位置にいる人間は痛みも辛さもわかちあうことができるので、実は大親友になれるのです。
 私はプライベートの時間も、彼女と遊ぶことが多かったのです。

 お互いにないものがあるからこそ二人が一緒にいればもっと可能性が出てくるし、もっと技術も磨かれるのです。身近な目標設定が好きな人なら、大好きな人をライバルにすることによって、悔しさや憎しみで数字を出すのではなく、試合を楽しみながらお互いの向上を目指すことです。

 ひとりで試合はできないし、憎しみでは勝てないのです。


7. 決断する力
 お客さんが優柔不断で決断を先延ばしにするタイプであれば、なぜ今決断する方がいいかを本人が納得して動けるようになるまで、具体的にわかりやすく説明してあげなくてはいけません。ですから、営業するほうがいつも悩んでいるタイプでは即決がとれないのです。

 相手の優柔不断な態度を普通だと思うかもしれないのです……。そういうタイプの営業マンは、自分が決められないのを正当化しがちです。自分が決めないと相手も決めないのです。

 決断に必要なのは「勇気」だと思います。「失敗しても後悔しない、勉強になるだろう」という勇気が出てきたときに、決断する力もついてくるのです。