プレゼンで絶対やってはいけない「五つの禁じ手」、聞き手は思考停止に写真はイメージです Photo:PIXTA

「このプレゼン、早く終わらないかなぁ…」と思ったことはないだろうか。「伝えたい」という発表者の気持ちとは裏腹に、聞き手が退屈し思考停止してしまう“残念なプレゼン”は今日もあちこちで繰り広げられている。特集『最強の文章術』の#4では、プレゼンテーションクリエイターとして活躍する前田鎌利氏が、100%伝わるプレゼンの鉄則を伝授する。ソフトバンク在籍時に、あの孫正義氏から何度も「一発OK」を勝ち取った著者が明かす、絶対やってはいけない「五つの禁じ手」とは――。

プレゼンの鉄則は
シンプル+ロジカルであること

 日々、社内・社外問わず、あちこちで行われているプレゼンテーション(以下、プレゼン)。もはや、ビジネスパーソンとは切っても切り離せない関係です。

 実は、全てのプレゼンは次の三つに分類できます。

(1)決裁プレゼン
(2)報告プレゼン
(3)パブリックプレゼン

 一つ目の「決裁プレゼン」とは、決裁を仰ぐために行うプレゼンです。上司に自分の提案への承認を得るケースや、取引先やクライアントに対して商談で意思決定を仰ぐケースなどが含まれます。

 二つ目の「報告プレゼン」もかなり身近なものでしょう。これは、毎週の売り上げ報告やプロジェクトの進捗状況を共有するプレゼンのことです。

 三つ目の「パブリックプレゼン」とは、多くの人の前で行うプレゼンを指します。世界の著名人が登場していることで話題になったTEDのようなイメージです。ビジネスの現場では、株主総会やキックオフミーティングなど、四半期ごとに多くの株主や社員の前で行うプレゼンが該当します。

 これら全てのプレゼンテーションで共通する原則は、「限られた時間で伝え、相手に行動してもらうこと」。この一点です。

 しかし、この原則を満たしたプレゼンテーションができる人はごくわずかです。残念ながら多くの人は、良かれと思って、絶対やってはいけない「五つの禁じ手」を使っているからです。