『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』著者の読書猿さんが「勉強が続かない」「やる気が出ない」「目標の立て方がわからない」「受験に受かりたい」「英語を学び直したい」……などなど、「具体的な悩み」に回答。今日から役立ち、一生使える方法を紹介していきます。
※質問は、著者の「マシュマロ」宛てにいただいたものを元に、加筆・修正しています。読書猿さんのマシュマロはこちら

「大学院に行きたい」人が知力の前に手に入れるべきものとは?Photo: Adobe Stock

[質問]
 読書猿さん、お力を貸してください。私はいま大学一年生です。そして、研究者になることを目標にきめました。

 ただ、分野・テーマはまだ決まっていません。(自然科学の応用分野ではないと思います。社会科学・人文学が有力です)

 研究者になるための準備として、レファレンスワーク・諸学問の知識・[論文の書きかた]を少しずつ学ぶことが大事だと私は考えます。

 読書猿さんは、(ものを知らない私のような)大学一年生からできる研究職への(分野問わず共通・最低限の)準備として、どのようなことを上げるでしょうか?

 何か参考になる書籍がありましたら教えていただけないでしょうか?

研究者になるためには、「知力以前」に必要なものがあります

[読書猿の回答]
 あなたが本気であると信じてあえて申し上げます。

 研究者になるための最低限必要なものは知力やスキル以前に、お金(キャッシュフロー)です。

 今すぐ次のURLのまとめを読み、自分が博士号を取るまでに最短で何年かかるか、それまでに毎年どれだけのお金(キャッシュフロー)が必要かを計算してみてください。
trickenさんによる大学院選択論

 そしてそれだけのキャッシュフローを調達するために、学費免除・助成金・パートタイム労働・奨学金・留学補助・家族からの支援等を組み合わせて、どんなプランが可能かを考えてみてください。

 お金の話は、僥倖をえて研究者となった後も続きます。

 次の記事もどうぞ。
若手研究者のための研究とお金入門

 最後に参考文献を挙げますが、タイトルだけでも文系研究者の置かれている状況が推察できると思います。どうか生き延びてください(引き返すことも含めて)。

『高学歴ワーキングプア』
『文学研究という不幸』
『文系 大学院生サバイバル』
『人文・社会科学系大学院生のキャリアを切り拓く』