③税務署に提出して納税する

 準確定申告書が完成したら、故人の住所を管轄する税務署へ提出しましょう。相続人のマイナンバーを記載する場合は、マイナンバーカードや本人確認書類の写しも一緒に提出します。

 提出は、税務署の窓口に直接持っていくか、郵送による方法を選ぶことができます。

 納税については、まず税務署で納付書を入手し、各人ごとの納税額を記入します。そしてでき上がった納付書を税務署か、最寄りの金融機関に持参し、納税したい旨を伝えれば、納税の手続を進めてくれます。申告書の提出と納税が済めば、準確定申告は完了です。

いつまでにすればいい?

 ここで「確定申告は、3月15日までにすればいいんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。確かに一般的な所得税の確定申告は、1月1日から12月31 日までの1年分を計算し翌年の3月15日までにすることになっています。

 しかし、年の途中で亡くなった場合は、1月1日から亡くなる日までの分を計算し、亡くなってから4か月以内に申告しなければいけないのです。

 例えば、7月1日に亡くなった場合には、期限は11月1日になります。「亡くなった日の4か月後の同じ日」と覚えてください。では、令和4年3月1日に亡くなった場合はどうなるでしょうか。

 この場合、令和3年分と令和4年分(1月1日~3月1日)の2つの確定申告を7月1日までに行う必要があります。
(本原稿は、橘慶太著『ぶっちゃけ相続「手続大全」ーー相続専門YouTuber税理士が「亡くなった後の全手続」をとことん詳しく教えます!』を編集・抜粋したものです)