④行政書士には「記述式、一般知識」がある

 行政書士試験には「記述式、一般知識」の問題があります。記述式とは、「問題文を読み、指定された文字数に従い、解答を文章で記入する問題」です。行政書士試験は300点満点ですが、この記述式だけで60点も配点があるのです。そして、幅広い知識が問われる「一般知識」もとても曲者です。

 以上4点が大きな違いです。

 合格率だけを比べると、宅建がおよそ15%で、行政書士がおよそ10%なのでそこまで差がありません。しかし、試験難易度でいうとレベル2~3段階くらい上がるイメージです。

 ただ、宅建で勉強する権利関係の知識はそのまま活用できるので、宅建合格した後に行政書士を目指すのはとてもオススメです。

 同時受験については、すでに宅建受験経験があるという人で余裕があればいいですが、宅建初受験であれば、まず宅建に合格し、翌年、行政書士を受験することをオススメします。

試験攻略法「判例に慣れる」

 完全独学市販の参考書だけで合格した私からのアドバイスとしては、初心者が独学合格を目指すなら、まずは判例に慣れることです。

 行政書士試験は宅建よりも複雑な判例の問題がたくさん出ます。要するに過去の裁判事例なんですが、法律初心者にとっては文章自体が読みにくいです。そこまで難しいことを言っていなくても難しく感じてしまい、理解に時間がかかります。

 これを解消するためには、市販の判例集を読み上げてスマホで録音してBluetoothイヤホンで聴くのがオススメです。

 聞き流しているだけでも、判例の難しい言い回しに慣れてきます。法律に対する抵抗感が徐々になくなっていきます。ぜひ参考にしてください。