王道と覇道をはっきり区別
孟子は易姓革命論という過激な発想を採りましたが、王道と覇道をはっきり分けて考えていました。
易姓革命論においても禅譲(前王が統治権を新王に譲る)と放伐(武力で前王を倒す)を区分しています。
王道とは仁の力で国を治めることです。
覇道とは実力で人民を支配する政治です。
もちろん理想としたのは、王道の政治でした。
彼は民衆の生活安定を政治の第一義と考える、民本主義の思想家でした。
そして孔子と同様に武力よりも仁徳を、政治の指針とすべきだと考えていたのです。
『哲学と宗教全史』では、哲学者、宗教家が熱く生きた3000年を、出没年付きカラー人物相関図・系図で紹介しました。
僕は系図が大好きなので、「対立」「友人」などの人間関係マップも盛り込んでみたのでぜひご覧いただけたらと思います。
(本原稿は、13万部突破のロングセラー、出口治明著『哲学と宗教全史』からの抜粋です)