株式投資をする人にぜひ読んで欲しい1冊が『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』だ。クイズを解きながら「株のトレードで勝つ技術」を身につける画期的な1冊だ。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの楽天証券・窪田真之氏。何万回にも及ぶ膨大な数のトレードから確立した「トレードで勝つ技術」を1冊に凝縮した本書から、特別に一部を抜粋して紹介する。
「逆指値・成行売り」注文を活用しよう
「保有株が暴落してすかさず売るなんてできない。日中は他にやることがある」と思う方が多いと思います。
そういう時、「逆指値・成行売り」注文を使うこともできます。保有株に悪材料が出て下落し、指定した価格まで下がったら自動的に「成行売り」が発注されるのが、「逆指値・成行売り」注文です。
値動きの荒い株を保有している時にあらかじめ出しておくと、損失を一定範囲に限定することができます。
「逆指値」の売り注文と買い注文
逆指値注文には、売り注文も、買い注文もあります。意味を説明すると、以下の通りです。
・「逆指値売り注文」:指定した価格まで、株価が下がった時、出される売り注文
・「逆指値買い注文」:指定した価格まで、株価が上がった時、出される買い注文
逆指値の成行売り注文だけ覚えて、使っていただければOKです。逆指値買い注文は、信用取引で信用売りした時などに使うくらいで、通常の取引で使うことはほとんどありません。
損切りに迷うなら「指値」と「逆指値」を同時に入れておく
それでは、具体例で説明します。以下のように、指値売り注文と、逆指値の成行売り注文はセットで入れることもできます。
株価1000円でK社株100株買った後、「1050円で100株の指値売り」と「950円で100株の逆指値・成行売り」を入れる。
K社株が1050円まで上昇し、あなたが入れた指値売り注文にヒットすれば、1050円で利益確定売りが成立します。
一方、K社株が下落し、950円をつけた時は、損失確定の成行売り注文が出されます。その時点で、950円に指値の買い注文が残っていれば、950円での損切りが成立します。950円の買いがなくなっている場合は、もっと下の値段で売ることになります。
逆指値の成行売りを出しておけば、いろいろ迷って損切りできない人も、自動的に損切りできるメリットもあります。
(本稿は、『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』から抜粋・編集したものです。)