重大ニュースがあれば、すかさずそこに乗っかるのがネット詐欺。2020年以降、新型コロナウイルスに関するネット詐欺が増えたように、今はウクライナ戦争に関するネット詐欺が横行している。今回は、ウクライナ情勢を利用した、最新の詐欺の手口を紹介する。(ITライター 柳谷智宣)
SNSで義援金詐欺
国民生活センターは、3月と4月にウクライナ情勢を悪用したネット詐欺の手口を公開しました。まずは、SNSでの義援金詐欺です。
Twitterなどでウクライナへの義援金を集めていることがありますが、その中にはネット詐欺師が紛れ込んでいるのです。いろいろな理由を付けて、自分の口座に送金させようとします。実際にだまされた人も多いようですが、ショッピングと違って商品が送られてくるわけではないので、詐欺に気がつかないケースもあるでしょう。
中には被害を回避できたケースもあります。3月25日、群馬県安中市内の金融機関で、60代女性がウクライナ在住の男性に30万円を送ろうとしていました。話を聞くと、スマホに複数回メッセージが届き、出国費用の援助を求められたとのことです。この時は、職員が詐欺の可能性を伝えて事なきを得ました。