「仕事がおもしろくない」「上司にうんざり」「もう会社を辞めたい!」
そんな思いが少しでもあるなら参考にしたいのが、92歳にして、現役総務課長としてバリバリ働いている玉置泰子さんの著書『92歳 総務課長の教え』だ。
ベストセラー作家・本田健氏も絶賛する泰子さんの教えは、新入社員からベテラン社員まで即役立つ、説得力あふれる教訓と箴言が満載だ。
「世界最高齢の総務部員」として、ギネス世界記録に認定された泰子さんが、長く幸せに働く63の秘訣を手とり足とり教えてくれる。
※本稿は、『92歳 総務課長の教え』より一部を抜粋・編集したものです。
できる人は現在とり組んでいる仕事だけ目の前に広げる
仕事でミスをしないためには、どうすればいいのでしょうか。私が推奨している方法は、デスク上には、ToDoリストの最上位で、いまやるべき仕事関連に絞って書類を置いておくことです。一度に複数の仕事をこなそうとすると、思わぬミスを招いてしまい、結局は足を引っ張られかねません。
複数のソフトを同時に動かそうとすると、パソコンの処理速度は低下しやすくなります。同じように、複数の仕事を同時に処理して仕事の効率を上げようとしても、脳も手足もできることには限りがありますから、処理速度が低下してしまいます。すると同じ仕事をこなすにも要する時間が長くなり、さらにミスも増えるという悪循環を招きやすいのです。
だから、デスクの上には、現在とり組んでいる仕事関連の資料だけを置いて、その仕事に集中する環境を整えます。デスクに複数の案件の資料を置いていると、混乱しやすくなります。資料を見失い、それを探すのに貴重な時間を奪われることもありますし、資料が紛れて行方不明になるということだって考えられます。
いい仕事をするには「掃除」が不可欠
同じ日に複数の案件をこなさなければならない場合、優先度がより高い仕事をキリのいいところで終えて、ひと区切りつけたら、それをいったんデスクの端なり、引き出しの決まった一時保管場所なりに収めます。それから次の案件をとり出し、デスク上に広げるようにします。こうすれば、デスク上に広げる仕事は一つだけという原則が守れます。
パソコン仕事でも、複数の案件のファイルを開いたままにしないで、最優先の案件のファイルだけを開くようにします。次の仕事にとりかかるときは、ひと区切りつけた仕事のファイルを閉じてから、新しいファイルを開くようにします。一つの仕事に集中してミスを減らし、“巧速”を実現するためにも、やはり掃除が不可欠です。掃除を心がけて、デスクもパソコンもすっきり整理整頓されているからこそ、仕事に集中しやすいのです。
※本稿は、『92歳 総務課長の教え』より一部を抜粋・編集したものです。