「ゲームおしまい!」と何度言ってもやめない子に効くスゴい一言【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

17万部のベストセラー『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』(ダイヤモンド社)が話題だ。
「コミュニケーションの取り方」から「家での勉強のしかた」「遊び」「習い事」「ほめ方・叱り方」「読書」「英語」「スマホ対策」「ゲーム対策」「食事」「睡眠」まで、子育てのあらゆるテーマをカバー。100の「子どもにしてあげたいこと」を実践するにあたっては、さらに詳細な「421の具体策」も提示し、理屈だけでなく、実際に何をどうしてあげればいいのかということまで丁寧に落とし込んでいる。
今回、その著者、加藤紀子氏と、シリコンバレーで最も有名な教師とも言われるエスター・ウォジスキーの著書『TRICK──スティーブ・ジョブズを教えYouTube CEOを育てたシリコンバレーのゴッドマザーによる世界一の教育法』(文藝春秋)を翻訳した関美和氏とで、子育て対談が実現した。いまの時代に大切な子育ての方法とは?(構成:小川晶子)(初出:2021年6月25日)

子育てに「20パーセントルール」を使う

加藤紀子氏(以下、加藤) 『TRICK』の中に書かれていた「20パーセントルール」は、子育てに応用したらよさそうだと思いました。

関美和氏(以下、関) 「グーグルの20パーセントルールは信頼のあかし」という話が出てきましたね。グーグルの社員は仕事時間の20パーセントを個人的なプロジェクトにあてることができます。

 これは社員を信頼する気風から生まれたものです。エスターさんは、この20パーセントルールを引き合いに出しながら、子どもを四六時中監視するのではなく、信頼し、尊重すべきだとおっしゃっていました。

加藤 子どもたちは、案外、自由じゃないんですよね。学校では時間割があるし、放課後も習い事があったりと忙しくて。とくに最近は、英語やプログラミングなど親世代にはなかった勉強も増えているので、親はつい心配になって、先回りしていろいろ背負わせちゃっていることが多いと思います。

 だからこそ、少なくとも全体の20パーセントくらいは、子ども自身が自由に好きなことに使えるようにしてあげるというのは、大切なアプローチだなと感じました。

「ぼーっとする」のは脳にいい

加藤 実際、ぼーっとする時間はとても大事らしいです。『子育てベスト100』を読んでいただいた方からも、「『ぼーっ』とする」という項目が面白かったと言っていただくことがよくあるんです。

 ぼーっとしているときも脳はちゃんと働いていて、ひらめきやクリエイティビティの源泉になるということが脳科学の研究でわかってきています。

 いまの時代、大人も子どももぼーっとする時間が少ないですよね。それこそスマホが手元にあれば暇にならないですし。

 現場の先生方は、子どもたちのぼーっとする時間や、自由に使える時間の大切さを強調されます。早くから習い事に行かせるより、そっちのほうが大事だと。

 皮肉ですけど、「ぼーっとするための習い事ができるんじゃないか」と言う人もいるくらいです。