コロナ危機に伴うホテル不況であまたのホテルがつぶれ、開業計画も頓挫した。暗いトンネルを抜け、目下はリバウンド消費で観光地はにぎわい、インバウンド受け入れ再開で需要は回復に向かう。再び開業ラッシュも始まったが、これで全て元通りになるわけではない。どん底の中で業界の構造も勢力図も変化し、破壊と創造はこれからも続くのである。ホテルの覇者が変わる。特集『ホテルの新・覇者』では、7月4日(月)から17日(日)までの全18回連載で、ホテル業界激変の内幕に迫る。
#1 7月4日(月)配信
西武のプリンスホテル大量売却が「破格の安値」になった真相【投資ファンド最新事情】
西武ホールディングス、近鉄グループホールディングス、小田急電鉄など電鉄グループが相次いでホテル売却に動き、外資系投資ファンド勢はこぞって買い姿勢を見せる。にもかかわらず、西武グループによる31施設の大量売却は、売却価格がつり上がるどころか「破格の安値」で決着した。
#2 7月5日(火)配信
星野リゾートと森トラストの内部データ分析で判明!ホテル業界真の「勝ち組・負け組」
新型コロナウイルスの感染拡大で大苦境に立ったホテル市場は、どん底からの復活で格差が生じている。業界の中心的存在である星野リゾートと森トラストのトップ自らが内部データで自社ホテルを比較分析し、勝ち組と負け組を明らかにした。
#3 7月5日(火)配信
JR5社の「勝負ホテル」が外資系マリオット一色に染まる理由【世界メジャー徹底解剖】
JR東海、JR東日本に続き、JR西日本、JR九州、JR北海道も“勝負どころ”のホテルで外資系のマリオット・インターナショナルと手を組んだ。JR独自のブランドを冠するホテルですら、実は提携を結んでいる。
#4 7月6日(水)配信
三井不動産がホテル開業ラッシュの沖縄でも断トツの好調、裏に「財閥企業の威力」
ホテル開業ラッシュが起きている沖縄の中でも、とりわけ強力なブランドが集う恩納村エリア。そこに進出した三井不動産の「ハレクラニ沖縄」が断トツで好調だ。その裏では財閥パワーが意外なかたちで働いていた。
#5 7月6日(水)配信
ラオックス会長が絡む東北スキーリゾート開発進展の意外な事情、中国の教育規制が追い風
東北屈指のスキーリゾートである岩手県の安比高原で、ラオックスの羅怡文会長が絡む開発が進む。このプロジェクトはホテルの開業だけにとどまらず、新たな市場を取り込むもので、意外にも中国本土における教育規制が追い風になる。
#6 7月7日(木)配信
三菱地所が名古屋初の最高級ホテル出店も、成功必至の「リニア駅前」を外した内部事情
三菱地所が名古屋に米ヒルトンの最高級ブランドである「コンラッド」を冠したホテルを2026年に開業する。三菱地所はリニア中央新幹線開業を控える名古屋駅前に不動産を持ち、そこを活用すれば成功必至のはず。しかし、実際の開業場所は名古屋駅前ではなく、栄エリアだった。
#7 7月7日(木)配信
ホテル経営が危険な都道府県ランキング!3位北海道、1位は?
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、大借金を抱える旅館・ホテル事業者が続出。帝国データバンクによると、一定の施設数がある都道府県のうち、月商に対する有利子負債の割合が50倍を超える都道府県は三つ。その一つが観光人気エリアの北海道で、経営危険度ランキング3位になった。
#8 7月8日(金)配信
星野リゾート代表が赤裸々激白!米国本土進出「3つの出店候補地」と「失敗リスク」
日本のホテル業界の雄である星野リゾートは国内で開業ラッシュを仕掛けるのと並行し、米国本土進出を計画。これまでは漠然とした夢で語られてきたが、実は出店候補地を三つに絞る段階まで進んでいる。星野佳路代表がその全貌を赤裸々に明かした。
#9 7月8日(金)配信
中国人富裕層が日本の旅館買収を狙う本当の理由「不動産より欲しいものが2つある」
日本の宿泊施設市場が苦境に陥って以降、不動産仲介業者には中国人富裕層から「旅館を買収したい」という問い合わせが急増している。旅館のオーナーになって稼ぎたいというのは建前。本音では「不動産より欲しいものが二つある」。
#10 7月9日(土)配信
ホテル業界の女王・森トラスト社長がコロナで悟った、多角化の「強さ」と「落とし穴」
コロナ不況により電鉄大手でホテル売却が相次ぐのに対し、不動産大手はホテル事業を守った。2業種の間でなぜ差が出たのか。ホテル業界の女王、森トラストの伊達美和子社長はコロナ禍を経て多角化の強さと落とし穴を悟った。そこに答えの一つがある。
#11 7月10日(日)配信
「インバウンド再開は恐怖でしかない」ホテル人事担当者のホンネ満載!覆面座談会
インバウンドの受け入れ再開はホテル業界にとって追い風のはず。それなのに「再開は恐怖でしかない」とホテルマン。人材が大量に流出し、需要の急回復に応じ切れなくなっているのである。大手ホテルの人事担当者が覆面座談会で本音をぶつけ合った。
#12 7月11日(月)配信
大阪キタでオリックス、ミナミでアパが仕掛けるホテル陣取り大乱戦!25年万博でバブル再燃
2025年開催の日本国際博覧会(大阪・関西万博)を当て込み、大阪でホテル開発が過熱している。キタではオリックスが外資系ラグジュアリーホテルを誘致し、ミナミではアパグループがタワーホテルを開発。さらに“伏兵”がキタとミナミに攻め入る。
#13 7月12日(火)配信
ホテル供給過多の京都に三井もシャングリ・ラも進出!最高級ホテルの「裏勢力図」
ホテル供給過多といわれる京都だが、開発はなお活況。最高級クラスのホテルが焦点となり、もともとの主戦場だった東山エリアに加え、二条城周辺も熱い。開業後は運営力の勝負。どんな武器を持ち、どの勢力を味方に付けているかが鍵を握る。
#14 7月13日(水)配信
アパが電鉄系を大量買収!「ゾンビ化ホテル」に突き付けられる3つの究極の選択
アパグループが電鉄系ビジネスホテルを大量買収するなど攻勢をかけている。アパにとってコロナ危機はチャンスでもあった。一方で宿泊客激減でゾンビ化したホテルは、ピンチを前に「三つの究極の選択」を突き付けられる。
#15 7月14日(木)配信
「不動産会社界のホテル王」に挑戦状!大和ハウス・積水ハウス・ヒューリック三者三様の戦略
三井不動産や森トラストは不動産会社によるホテルビジネスの王道を示してきた。大和ハウス工業、積水ハウス、ヒューリックが歩むのは王道とは異なる上に、三者三様。彼らは不動産界のホテル王者に上り詰められるのか。
#16 7月15日(金)配信
婚礼大手T&Gニーズが苦境のホテル市場で大量開業に走る裏に「太い相棒」、野尻会長を直撃
ホテル不況のさなか、ウエディング業界大手のテイクアンドギヴ・ニーズが独自性を持ち、高単価の「ブティックホテル」市場に乗り出した。ホテル業界の新参者が大量開業計画を掲げる自信と“カネ”はどこから来るのか。野尻佳孝会長を直撃して聞いた。
#17 7月16日(土)配信
アパグループ新社長が父から受け継ぐ野望「ホテル寡占化」に向けた胸中を激白!
アパグループは4月に突然の代替わりを迎え、創業者長男である元谷一志社長兼CEO(最高経営責任者)率いる新体制がスタートした。その新社長が先代の野望である「寡占化」に対する胸の内、さらには具体的な戦略を克明に語った。
#18 7月17日(日)配信
「客室清掃スタッフ」が一流ホテルを潰す!?復調ホテル業界に潜む見えない大問題
宿泊客が消えて、多くのホテルが経営難に陥った。では、需要が戻り、それに応じた接客スタッフを確保できれば難を脱することができるのか。否――。表には出ていない、隠れた大問題が残っている。客室清掃スタッフが一流ホテルをつぶす日が来るかもしれない。
番外編 7月21日(木)配信
「ホテルで働く日本人が激務で死んじゃう!」深刻な人手不足を人事担当者が暴露【ホテル業界覆面座談会】
ホテル業界は活況を取り戻し始めた。一方で新型コロナウイルスの感染拡大が拍車を掛けた人手不足問題は、深刻度を増すばかり。ホテル人事担当者による覆面座談会の後編をお届けする。
Key Visual by Noriyo Shinoda