いま、注目を集める研究会がある。わずか2年で約1000人規模へ拡大し、東大新入生の20人に1人が所属する超人気研究会に成長した、「東大金融研究会」だ。創設者は外資系ヘッジファンドに20年在籍し、超一流の投資家として活躍してきた「金融界の鬼才」伊藤潤一氏。地上波をはじめメディアでも注目を集める人物だ。東大金融研究会ではお金の不安から自由になり、真の安定を得るために「自分の頭で考える」ことを重視している。世の中に溢れる情報や他人の声に振り回されず何が正しいのかを自分で判断し、物事を本質的に理解し、論理的に思考を展開することで、自立した幸せな人生を歩むことができるからだ。本連載では、東大金融研究会の教えを1冊に凝縮した初の書籍『東大金融研究会のお金超講義』から抜粋。頭のいい人だけが知っている「お金の教養と人生戦略」を紹介する。
偏差値競争はエンドレス
あなたも一度は偏差値の正規分布の図を見たことがあるのではないかと思います。
真ん中が「平均点」で、偏差値でいえば50ということになります。偏差値60以上だとだいたい上位16%、偏差値70以上だと上位2%ということです。
通常、私たちが学生時代に参加させられているのは、いかにこの図の右に移るかというゲームです。学校の成績であれ、スポーツのプレーであれ、とにかくより右側に向かって走り続けることが推奨されているわけです。
しかしこのゲームはかなり辛いものだと言えます。
というのも、正規分布というのはゼロになることはなく、無限大まであるのです。このゲームに参加している以上、どこまで行っても永遠に右側に向かって走り続けなくてはならないわけです。ゲームに終わりはありません。エンドレスなのです。
「これはさすがにしんどい」と思いませんか?
ですからあなたには、ぜひ発想を変えてほしいと思います。
右に向かって進もうとするのではなく、上に突き抜けることを考えてみてください。
それは言い換えれば「とんがる」ということ。
偏差値40でも偏差値60でも、とんがることは誰でもできます。
体系化され、ルールが決まった競争の中で争うのではなく、いかにそのルールから逸脱して、人と違ったことをやるか、いかにとんがるかを考えてほしいのです。
(本原稿は、伊藤潤一著『東大金融研究会のお金超講義 超一流の投資のプロが東大生に教えている「お金の教養と人生戦略」』から一部抜粋・改変したものです)