欧米では、インターネットにおけるプライバシーの保護という観点から、「忘れられる権利」も日本よりも積極的な形で取り沙汰されていますが、インターネット上に一度何らかのテキストが載り、画像がアップされ、それが拡散すると、完全に消し去ることは難しい――。そのような時代に私たちは生きています。

 インターネット上で発せられた情報は、たとえ悪気がなかったとしても、否応なく公開されて皆の目に触れます。内定学生が一個人として、プライベートのつもりで発言した内容であったとしても、その人がゆくゆくある会社の一員になるとしたら、その発言はその会社の人間が言ったということになり、リスクと考えられることもあるでしょう。。

大学生は立派な大人
「見られている」恐ろしさを自覚しよう

 余談になりますが、最近ではネットリテラシーは小学生の子どもにも求められます。子どもが使うスマートフォンを親が購入するとき、通信会社で用意されたテンプレートの誓約書が渡され、時には家族でルールを設定し、親子でそれを一緒に確認し、子どもはそれにサインしたりもします。

 たとえば、誓約書には「お友達などの悪口をツイッターやラインなどのSNSで書かない」「保護者の許可なしに勝手に暗証番号を変えない」「何時以降は保護者の許可なくスマートフォンを使わない」などという条項があります。