「SNSでついカッコつけてしまう人」のたった1つの特徴ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

SNSの総フォロワー数は300万人を超え、YouTube動画の月間再生数は3億回を超えるなど、現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の最新刊『99%はバイアス』では、「ブレイクの秘訣」を明かし、「どうすれば影響力を持てるのか?」「口のうまい人がトクする世の中で、どう生きるべきか?」などをマジメに語った。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「動画を10秒」すらも億劫

 スマホの登場により、人は「我慢」ができなくなっていますよね。

 おそらく、2時間の映画を見るのも億劫だと思いますし、ましてや興味のない動画であれば10秒見るのも苦痛に感じるはずです。

 動画メディアも、テキストメディアも、同じような印象です。

 そんな時代に、SNSを発信する側は、どんな思いで情報をつぶやいたりすればいいのでしょうか。

「切り抜き」が当然になる

 これからは、「あなたのことなんて、誰も見ていませんよ?」というところから考えないといけないのです。

 元々、動画の世界では、「短ければ短いほどいい」と言われていました。ユーチューブで収益化の仕組みができた頃から、それがずっと定石だったんですよね。

 やはり人は飽きやすくて、我慢できない性質のほうが大きいわけです。

 それに最適化したのが、TikTokやスマホであり、動画の「切り抜きブーム」だったんです。

 なので、これから世に出ていこうと思っている人は、「切り抜き」に適応しておく必要があります。

「どう見られるか」を気にする人

 ただ、動画やテキストとして切り抜かれるときに、「プライド」や「セルフブランディング」は邪魔になってきます。

 ここが注意点です。

「こう見られたい」「こう伝えたい」という思いは必要じゃないんです。なぜなら、あなたの上げたテキストや動画を、イジられたりネタにされたりすることもあるからです。

 それでも、「自分のことを面白がってくれるのなら、発言が一人歩きしてもいい」「誤解されて伝わっても、最初のうちは仕方ない」と割り切れる人が、ようやく有名になれたり、影響力がついてきたりします。

 それが嫌な人は、SNSなんかに力を入れず、狭い業界内だけで生きたほうが幸せでしょう。

「こういうふうに広まってほしい」という願望は、絶対に叶いません。SNSでカッコつけている人は、そういう願望があるはずです。しかし、ネタにされたり、言いたい放題に言われるから、それが広まっていくんです。

 まあ、それがどうしても許せない人は、「匿名アカウント」を運営するしかありませんよね。あるいは、別人格のキャラクターになりきるか。1人1つは、「芸名」を持つのもいいかもしれませんよね。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、シリーズ50万部を突破した『99%はバイアス』『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。