短時間で成果を出している人がいる一方、頑張っているのに成果が出ない人もいる。この違いは何だろう? 経営の最前線で20年以上、成果上げられる人と上げられない人の差を研究してきた人物がいる。
東洋経済オンライン「市場が評価した経営者ランキング2019」第1位、フォーブス アジア「アジアの優良中小企業ベスト200」4度受賞の木下勝寿社長だ。発売前から「やる気に頼らず楽しく続けられる」と話題なのが注目の新刊『時間最短化、成果最大化の法則──1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム』。本稿では、本書より一部を抜粋、「最短時間で最大の成果を出す方法」を初公開する。
期限に遅れる人と遅れない人の「思考アルゴリズム」
期限に遅れる人と遅れない人とでは「思考アルゴリズム(考え方のクセ)」が異なる。
締切に遅れる人、期限を守れない人は「遅れた理由」を「予想外のことが起きたから」「自分の仕事が遅いから」と考える。
一方、期限に遅れない人は「期限に遅れるのはスタートが遅いから」と考える。
期限に遅れる人がやってはいけないことが3つある。
1 想定外のことだからしょうがない、とあきらめる
2 「自分は仕事が遅いんです」と恥ずかしげもなく謝って終わる
3 「短い時間で終えよう」として仕事のスピードを上げ、クオリティとチェックをおろそかにする
期限に遅れる人で責任感のない人は「想定外のことだからしょうがない」とあきらめ、期限に遅れる人で責任感のある人は「自分の能力が低い」と謝って終わりにする。
でも、それではいつまでも遅れ続け、期限も守れない。
期限に遅れる人が
「絶対遅れない人」に変わる3か条
期限に遅れないために、まず次の3つをやってみよう。
1 スタート自体を早める……「いつ、何をしなければならないか」がわかっているものは常に想定外の事態が起こるという前提で余裕を持った日程でスタートする
2 順番を入れ替える……何かのスタートを早めるには、何かのスタートを遅らせる必要がある。「タスクがきた順」ではなく「締切順」にスタート時期を入れ替える
3 分割して進行する……1、2でも間に合わないときはタスクを分割。同時並行で進め、後で統合するよう業務フローを見直す。
たとえば、印刷物をAさん、Bさんの2人でつくるとする。
元々の業務フローが「Aさんが文章作成5日→その文章を元にAさんとBさんでレイアウト構成1日→Bさんがデザイン5日=11日」だったものを、「AさんとBさんで全体の内容企画&レイアウト構成2日→それぞれAさんが文章作成、Bさんがデザインを同時進行で5日=7日」と4日短縮するのだ。
(本稿は『時間最短化、成果最大化の法則』の一部を抜粋・編集したものです)