「いい親を演じる人」のたった1つの特徴ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

SNSの総フォロワー数は300万人を超え、YouTube動画の月間再生数は3億回を超え、代表作の『1%の努力』は45万部を超えるなど、現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。彼の最新刊『99%はバイアス』では、「ブレイクの秘訣」を明かし、「どうすれば影響力を持てるのか?」「口のうまい人がトクする世の中で、どう生きるべきか?」などをマジメに語った。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「いい親」を演じる人

「いい親」を演じようとする人がいます。

 人は誰しもが、生まれてからしばらくは「子ども」でした。

 そのときに感じることを、大人になっても覚えている人は少数です。

 大人になるにつれて、子どもの頃に感じていた「生きづらさ」や「窮屈さ」を忘れていきます。

 それによって、「いい親」を演じようとしてしまう人が生まれてしまうのです。

 それはなぜなのか、ここから述べていきましょう。

嫌な経験は「美化」される

 子どもの頃に、「こんな親だったらいいのにな」と思う理想像があると思います。

 その頃の記憶を貫き通すことができれば、きっと「いい親」になれます。

 でも、大体は、「悪い記憶」が「良い記憶」にすり替わったり、嫌な経験が美化されたりするものです。

 すると、「子どものため」と思ってやってあげる行動も、変化してしまいます。

 自分が親になったときに子どもにやってあげる「いいこと」は、子どもにとってはズレているんですよね。

我が子にも「苦しみ」を与える親

 そうして親の勘違いした行動は、「あなたのためにやってあげてるんだよ?」という押し付けに変わります。

 こうして、「いい親」を演じる人がつくられてしまうんですよね。

 でも、「あなたのためにやってあげている」ということは、つまり親である「その人のためにやっている」ということに気づいていません。

 これが実にタチが悪いんですよね。

 自分が幼い頃に苦しんだことがあったとしましょう。

 本来なら、それを無くすのが、大人になったらやるべきことです。

 それなのに、「私は、あの苦い経験があったから、今の自分があるんだ」と思い込んでしまい、同じように我が子にも苦しみを与えてしまいます。

 しかも、無意識にやってしまいがちです。

 過去を美化する人は、「いい親を演じる人」になりやすいです。

 こういう大人にならないよう、過去の記憶に「バイアス」を感じながら生きていくのがいいと思うんですが、まあ、それは難しいのかもしれませんね。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、シリーズ50万部を突破した『99%はバイアス』『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。