推し婚のメリットは
三つある

 芸能人や有名人に限らず、身近なところでも推し婚は存在します。男女どちらかの猛アプローチが奏功し、「好きで好きでたまらない人」と交際、結婚にいたるような推し婚のメリットは大きく三つあります。

・推し婚のメリットその1:「話をしっかり聞いてもらえる」

「結婚するまでは何時間でもおしゃべりしていたけれど、結婚生活が長くなるにつれて会話がなくなった」という夫婦は多いもの。とくに女性の場合、今日あった出来事や子どものこと、食べたもののことなど、とくに“オチ”のある話ではなくてもパートナーに聞いてもらいたいと思う人は少なくありません。推し婚に至るほど相手のことが大好きで興味がある場合、他人が聞いたら退屈に感じるような話でも、「そうなんだ!」「それで、それで?」としっかり話を聞いてくれるので、話をしている側も高い満足度を得られます。

・推し婚のメリットその2:「小さなことでもほめてもらえる」

「髪、切ったの?よく似合っているね」「この料理、抜群においしいね!」など、日常生活でのささいな出来事や自分のしたことについて、何かとほめてもらえるのも推し婚ならではの特徴です。相手に興味があるからこそ、小さな変化に気づけるもの。さらに、気づいただけでなく、ほめる気持ちを言葉にして伝えることが自然にできるのは、愛情豊かな「推し」の状態が結婚後も継続しているからにほかなりません。

・推し婚のメリットその3:「約束を守ってもらえる」

「いつかあのお店に行ってみたい」「健康のためにお酒は控えてほしい」「お互いにうそはつかないようにしよう」というような、どちらかの希望や夫婦間のルールをきちんと覚えているだけでなく、それを実践できるのは相手に対して誠実な証拠。推し婚であればなおさら、「大好きなこの人との約束は守らなければ」と誠意を貫こうと努力します。「そんなことくらい当たり前のことでは?」と思うような小さな約束だからこそ、きちんと守り続けていくのは誠意なくしては意外と難しいことなのです。

 このように多くのメリットのある推し婚にも、じつは落とし穴があります。それはどのようなところに潜んでいるのでしょうか。実際に、推し婚からはじまった夫婦生活が危機を迎えたケースを紹介します。