経営コンサルタントの神田昌典氏が、アメリカで百年以上続く売れるコピーライティング技術を日本で普及させ、はや25年。その集大成が『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』だ。東証プライム上場社長で現役マーケッターである「北の達人コーポレーション」木下勝寿社長が、「この本は100万円以上の価値がある!」と絶賛。大きな話題となっている。スマホ時代に完全対応し、従来のコピーライティング書の常識を凌駕する本書のポイントを抜粋して紹介する。

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「フューチャーペーシング」とは?

 LP・セールスレターのクロージングで有効なのが、「フューチャーペーシング」だ。

 フューチャーペーシングとは、元々はNLP(神経言語プログラミング)で使われていた用語で、未来をイメージさせるというもの。

 講演会やセミナーなどで、「これから重要なポイントを3つ言います」と言うと、途端にペンを走らせ、メモを取る人が増える。これもフューチャーペーシングの一種だ。

 コツは「3つの方法」「5つの秘訣」など数字を使うこと。

 「ポイントが3つある」とあらかじめわかれば、聞く(読む)体勢が自然とできる。

 コピーライティングでフューチャーペーシングというと、ビフォー・アフターで読み手にイメージを持ってもらうのが一般的だ。

 しかし、フューチャーペーシングを活用し、これから起こることを予告すると、未来をあらかじめ体験できることを知っておきたい。

 具体的には、申込手順を先行きが見通せるようわかりやすく表現するのだ。

イェール大学での実験

 これが効果的なことは、行動経済学でも実証済だ。

 次の事例はイェール大学での実験である。

 (学生たちは)破傷風のリスクと大学の医療センターに予防接種を受けに行く大切さを訴える説得力のある啓蒙講演を聞いた。学生のほとんどはその講演に納得し、予防接種を受けに行くと語ったが、(中略)実際に予防接種を受けに行った学生は3%だけだった。

 別の被験者グループも同じ講演を聞いたが、医療センターがある場所を丸く囲んだキャンパスの地図も渡された。次に自分の1週間のスケジュールを確認し、いつ予防接種を受けに行くか計画を立て、地図を見てどのルートで行くか決めるよう求められた。(中略)結果、学生の28%が首尾よく予防接種を受けることができた(『実践 行動経済学』)。

 この実験と同じように、申込手順をあらかじめ「フューチャーペーシング」で予告することで、申込への行動がしやすくなる。

 たとえば、「次のボタンをクリックして、お名前とメールアドレスだけご入力いただければすぐにご利用いただけます」と、今後の手順を具体的に書いておくのだ。

 申込手順を「Step」で表示したり、「あと3項目です」など、全体の手続きの中で今どの位置にいるかを表示して見せるのも、「フューチャーペーシング」の一種だ。

 次の事例は「STEP」で手順を効果的に表記している。

 次の事例は手順をフローチャートで示し、あとどのくらいか、わかるようになっている。

【100万円以上の価値!?】行動経済学の実証済ノウハウを売れるコピーライティングに活かす法

 このように、先が見通せることで、読み手は安心感が得られるのだ。

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(本原稿は、ベストセラー、神田昌典・衣田順一著『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』からの抜粋です)