文在寅政権は圧倒的多数の議席数で
韓国の社会主義国家化を進めた
文在寅政権が国会の絶対的多数の議席を利用して進めた社会主義的改革、従北主義政策の代表的なものは次の2つである。
一つ目は、韓国国会が2021年1月に議決した「重大災害処罰に関する法律」である。
これは「重大産業災害」および「重大市民災害」が発生した場合、事業主、経営責任者および法人などに刑事罰を科すことができるようにする法律である。
しかし、その判断基準が曖昧であり、こうした法律は韓国製造業の新規投資を阻害する要因となっている。経済界は当初から懸念を示していた。しかし、この法律は、過激労組・民主労総が求めていたものであり、労組重視の立場を取る文在寅政権は態度を変えることはなかった。
二つ目は、いわゆる「対北朝鮮ビラ禁止法」だ。
北朝鮮から脱出してきた人々は、北朝鮮の人々にその実態を知らせようとして、風船に乗せたビラを散布してきた。だが、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の妹の与正(ヨジョン)氏が「禁止する法律を作れ」と一喝すると、2020年12月「南北関係に関する法律」を改正して「対北朝鮮ビラ禁止法」を強行制定した。
金大中政権で統一相を務めた康仁徳(カン・インドク)氏は「対北放送・ビラは戦略資産、心理戦を展開する必要がある」と述べている。
金正恩総書記による、北朝鮮住民の苦境を無視した強引な核・ミサイル開発をけん制するために、北朝鮮住民には真実を伝える必要がある。