自分の考えていることが、うまく人に伝えられない」「人とコミュニケーションをとることに、苦手意識がある」と悩む方は多くいます。しかし、その悩みこそ「相手とよい関係を築き、人を動かす」ための第1歩に変えられるのです。『超完璧な伝え方』の著者、4代目バチェラー・黄皓氏による「誰とでもスマートに人間関係を築く」ための簡単なテクニックを紹介します。

「要領のいい人」が「ざんねんな人間関係」になる理由Photo: Adobe Stock

目指すのは「目的達成」であって「過程」ではない

あなたの目的が達成されるのであれば、手段であるコミュニケーションでは、相手が求めていることを行いましょう。

あくまで、満足するべきは「結果」に対してです。

コミュニケーションという「過程」でも100%の満足を求めると、そもそもの目的が達成できなくなってしまいます。

「円滑なコミュニケーション」だけでは意味がない

過程にこだわりすぎて、目的が叶わなかった経験は私にもあります。

会社員時代のことです。私は色々な上司や先輩たちと連絡を取り合い、様々な人の思惑を把握して、コミュニケーションが円滑になるように細かい努力をしてきました。

ところが、ミスや遅刻ばかりするできない同期のほうが「あいつかわいいな。失敗するのもかわいいな」と、どんどん周りに愛されていくのです。

しまいには先輩に「俺はあいつをサポートしていくから。お前は自分でできるんだから、いいだろ」と言われてしまいました。

私はみんなに好かれたくて努力をしていたのに、結果的には「要領がいいから」と見放される。そして、できないやつほどかわいがられる。

そのときは、やっぱり苦しかったです。

本当は、できない同期ではなく、私をかわいいがってほしかったのです。

だからこそ、努力してコミュニケーションを重ねてきました。

それなのに、自分が目指した方向とは全く違う結果になってしまったのです。

コミュニケーションを円滑にすること自体は目的になりません。

コミュニケーションの先に何があるのか。

自分の目的を叶えるためにどうすればいいのか。

そこから逆算することが重要なのです。