たった90日で劇的に成績を上げる新メソッド、一挙公開! 学年最下位をとっていた落ちこぼれが、勉強に目覚め、たった90日で「京大模試D判定⇒A判定&全国1位」に。そして京大に合格。そのときの勉強法を再現性あるものに練り上げ、「いつ、どの教科を、どう勉強するか」という受験戦略を構築。その勉強メソッドをまとめた『逆転合格90日プログラム』が10月11日に発売された。この特別寄稿は、その著者であり、予備校講師として、京大、早慶、医学部など、多数の合格実績を叩き出している篠原好氏が語る「先取り学習の盲点」だ。

【警告】先取り学習に失敗する親子の「3つの盲点」

「先取り学習」に失敗する理由

 本日は「先取り学習」が失敗しやすい理由を紹介します。一般的に、東大や医学部医学科など、難関大学に合格者を多く輩出している高校は、中高一貫校です。

 中高一貫校では、中学3年生の終わりの段階で、高校1~2年生のことを勉強しています。結果、高校2年生になる頃には、ほとんど全範囲の履修を終えています。

 同様に、難関公立高校でも、例えば英語は英検準2級(高校1~2年生レベル)の英語力がないと、高校入試を突破できません。

 このことから、高校の進度が遅い場合、自分の自学自習で、早めに高校で習う全範囲を勉強することを「先取り学習」と言います。

先取り学習のメリット

 この勉強法には、非常に大きなメリットがあります。

 第一に、早く勉強が終わるので、応用問題を対策する期間を長くとることができます。第二に、早く過去問にチャレンジできるので、勉強に指向性をもたせることができます。

 実際、この2つのメリットから、多くの進学校では「先取り学習」をしています。しかし、これを猿マネすると、大失敗することも事実です。

先取り学習のデメリット

 そもそも、自学自習で勉強することは、非常に大きな負荷を伴う上に、遅々として勉強が進まない傾向にあります。結果、たくさんの参考書を買ったり、塾や予備校で勉強するためにお金がかかったりします。

 いわゆる進学校では、長年の経験に基づいたカリキュラムで、無理なく、無駄なく、指導してくれるのですが、これを自学自習でまかなうのは、まず不可能です。

 さらに、こうやって苦労して勉強しても、すぐに学校で習うため、学校の授業が無駄になりやすい傾向にあります。しかも、模試や定期テストでは、先取り学習している分野と、まったく違う分野が出題されるため、点数が獲れません。「あんなに勉強しているのに、点数が獲れない……」と、落ち込んでしまうことが多々あります。

先取り学習をする基準とは?

 先取り学習をするのであれば、

①まず、既習範囲が完璧であるのか?
②本当に、先取り学習は必要なのか?
③先取り学習をするとして、いつまでに、どのレベルに引き上げるのか?

 この3つを徹底して考える必要があります。この3つが明確であり、かつ、実行出来れば、非常に有意義な勉強が可能です。無計画で先取り学習をすると、疲れて、時間が無くなるだけです。気をつけてください!