SNSでバズる「美」、一般人もインフルエンサーに

 ルッキズムとそれに対する反発には、若者の間で人気のインスタグラムやTikTokなどのSNSや、自撮り画像の加工アプリの影響も考える必要があるだろう。

 画像・動画SNSでは、絶えず同年代のルックスの良い男女を見ることになる。雑誌が全盛だった頃に「読者モデル(読モ)」が人気を集めたが、今はさらに身近な「一般人」があっという間にインフルエンサーとして影響力を持つことがあり、その人数も増えている。

 画像の加工技術は年々精度が上がり、もはやどこまでが加工でどこまでがリアルなのかの区別がつかない。「この子はこんなにかわいいのに、自分は……」と比べてしまうことはあるだろう。

 コンプレックスから来る悩みの多い時期である思春期の若者たちに、さらに「今のままの外見ではダメかもしれない」と思わせる広告はいかがなものなのだろうか。

 もちろん、自分が望む姿になるために努力をしたり憧れの対象に近づくための手段を工夫したりするのは、悪いことではない。その意味で未成年の整形手術も一概に悪いとは言えないが、未成年に選挙権がなかったり、アルコールやたばこが禁止されているのは、判断能力において成長過程であると判断されているからだ。

 整形手術を望むのが自分の意思なのか、それとも周囲の影響でそうしなければならないと思い込んでいるのか。これを判断するのは成人でも難しい。