「情報モラル教育」への国の取り組み
文科省はYouTube動画を作成
まず、ネットリテラシーの教育(以下「情報モラル教育」とする)に関して、国の取り組みを調べてみたのだが、それなりにやられてきたようである。サイトを見た限りだと、総務省も内閣府も文科省もきちんとページを設けていて、情報モラル教育に力を入れていこうという姿勢がうかがえる。
文科省サイト「情報モラル教育の充実等」というページに、情報モラル教育に関する取り組みがまとめられている。ここには児童・生徒が学習できるサイト・資料や、教員向け資料などが置かれていている。教員向けの指導の手引を見ると、文科省作成のYouTube動画(チャンネル名「情報化社会の新たな問題を考えるための教材」)もある。
また、内閣府では「青少年インターネット環境の整備等に関する検討会」が設けられ、定期的に会合が行われている。この会の報告書(令和3年4月28日版)を読むと、青少年のインターネット利用にまつわるさまざまな問題が取り扱われる中で、「青少年の情報『発信』を契機とするトラブルの社会問題化の進展」という文言で、きっちりひとつの小見出しが立てられて扱われている。
日夜アップデートされていくネット界隈(かいわい)の状況を見ながら、国としてはその時々でそれなりの対応をしている印象である。
しかし、若者の調子に乗った投稿の炎上は現に起こりまくっている。教育が効果を発揮するには着手から時間がかかるので、すでに起きた炎上には間に合わなかった、ということもできる。ただ、指導の程度を強めればさらに効果が上がるかもしれない。