長引くコロナ禍で、体を動かす機会がメッキリ減ってしまった人は多いはず。気がつけば、肩はゴリゴリ背中はバキバキ股関節はコチコチに……。そこで参考にしたいのが『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)、『金スマ』(TBS系)、『体が硬い人のための柔軟講座』(NHK)などで話題のフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏の著書『いつでも、どこでも、1回20秒で硬い体が超ラクになる! スキマストレッチ(ダイヤモンド社)だ。
本書は、ちょっとした「スキマ時間」で、いつでも、どこでもできる“気持ちい~いストレッチ法”を、マンガでわかりやすく指南。「これならできそう」「続けられそう」と思えて、何歳からでも体がやわらかくなる秘訣を明かした1冊だ。本稿では、本書より一部を抜粋・編集し、運動指導のトッププロが教える医学的にも正しいストレッチで、「体が硬い」を解消して、柔軟性をとり戻す方法を紹介する。
監修:田畑クリニック院長 田畑尚吾 医師 イラスト:百田ちな子

【マンガ】『世界一受けたい授業』で話題!<br />体が硬い人は絶対やってみて!<br />ストレッチをすると病気の予防・改善につながるワケPhoto: Adobe Stock

ストレッチをすると
病気の予防・改善につながる!?

柔軟性の低下と病気の関係は、人体の仕組みを考えれば一目瞭然です。まず、筋肉には血管が通っています。筋肉の柔軟性が失われると、血管が圧を受けるので、当然のように血圧が高くなります。

血圧が高くなると、血液の通り道が狭くなったり弾力を失ったりして、血管が硬くなる「動脈硬化」を起こしやすくなります。動脈硬化は「脳卒中」「心筋梗塞」などの心血管疾患の原因にもなります。

柔軟性の低下が生む
“怖い悪循環”とは?

高血圧は心臓に負担をかけるため、血圧のコントロールが不良な状態が続くことで、心機能が障害されて、「息切れ」「だるさ」「疲れやすさ」などの症状がもたらされる場合があります。すると、長時間立ったり歩いたりすることが嫌になることもあり、積極的に体を動かそうとしなくなります。

そうやって運動不足になると、ますます血行が悪くなり、柔軟性がなくなるという悪循環に陥るのです。

体のトラブル回避には
ストレッチが効果的

さらに柔軟性の低下は、慢性的な痛みにもつながります。筋肉が硬くなると痛みを感じやすくなり、痛みを感じやすいとさらに筋肉が硬くなるという悪循環から抜け出せなくなります。

こうした体のトラブルを回避するには、やはりストレッチを習慣づけることが有効なのです。ストレッチを継続することで柔軟性が改善すれば、転びにくい体”になるため、とくに高齢者においては、運動療法としてもストレッチが推奨されています。

※本稿は、いつでも、どこでも、1回20秒で硬い体が超ラクになる! スキマ★ストレッチ』より一部を抜粋・編集したものです。