22年度が終わり、23年度がスタートした。今年度こそ目標達成したい、今年度こそチームみんなで力を合わせてダントツの成績を収めたいという人も多いかもしれない。ただ、一方で、頑張っているのに成果が出ない。どうすればいいのか、途方にくれる人も少なくないだろう。
そんな人におすすめなのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』。「週刊ダイヤモンド」「トップポイント」などで絶賛。創業9年目で売上300億円にしたアンカー・ジャパンCEOの猿渡歩氏、初の著書だ。猿渡氏は「適度にサボると生産性は上がる」という。
そんな本書を推薦するのが、「メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術」著者・わびさんだ。
わびさんは元幹部自衛官としてエリート街道をひた走っていたが、上司のパワハラと早朝深夜の激務が重なりメンタルダウン。復職を果たした後、「出世ばかりが人生ではない」「人に認められるためではなく、もっと楽しく生きたい」と思い、転職。現在は外資系企業の社員として活躍している。
自衛隊などの社会人経験で身につけた仕事術、メンタルコントロール術についてツイートした内容が人気を集め、Twitterフォロワーは15.7万人を突破、ネットメディアにもたびたび取り上げられている。
書評家としても鋭い論考を投げかけるわびさんに、『1位思考』を活用しながら、新年度をらくらく乗り切る知恵を、一問一答形式でシェアしてもらおう。
最後の1%をやり抜くことができない人の共通点
Q:猿渡さんは『1位思考』の中で「最後の1%をやり抜くことが大事」という話を力説しています。
わびさんがいろいろな人を見てきた中で、99%までうまくいっているのに、最後の1%の詰めが甘く、成果が上げられない人に共通する習慣がありましたら教えてください。
わび:これは少しおかしな回答になるかもしれませんが、100%を自分で勝手に決めることはよくないと思っています。
私が自衛官だったとき、とても厳しい副師団長のもとで勤務したことがあります。
そのときの私は完璧主義でしたので、自分の仕事には自信があり、自分で100%と思う仕事をしていました。
しかし、その副師団長にはいつも厳しい指導をいただいていました。
あるとき、いつものように厳しく指導された後、
「白珪尚可磨」
というメモ紙を渡されました。
「はっけいなおみがくべし」と読みます。
「もう磨きようがないものをさらに磨く、その努力が大切である。」
という意味だということでした。
この意味を知ったとき、
私の仕事は自分で都合のいいゴールをつくり、満足していただけだった
と気づきました。
それゆえ、いつもどこか詰めが甘くなっていたのです。
仕事は白珪のようなもの。
本気でやりたい仕事なら、究極まで磨かないと成果にはつながらないと思っています。
ひとりよがりにならず、まわりの人の意見を聞きながら、磨き続けることが、最後の1%をやり抜く習慣だと思います。
『1位思考』には、かつて最後の最後のツメが甘かった自分に読ませてあげたい「1%をやり抜く習慣」が、現場で実践しやすいように書かれています。
新年度のスタートの参考になると思います。なにかモヤモヤする人、現状を変えたい人は、読んでみることをおすすめします。