新年度がスタートし、GWも近づいてきた。ただ、頑張っているのに成果が出ないと悩んでいる人も多いかもしれない。
そんなときおすすめなのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』。急成長企業「アンカー・ジャパン」CEOの猿渡歩氏、初の著書だ。猿渡氏は「適度にサボると生産性は上がる」という。
そんな本書を推薦するのが、「メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術」著者・わびさんだ。
わびさんは、自衛隊などの社会人経験で身につけた仕事術、メンタルコントロール術についてツイートした内容が人気を集め、Twitterフォロワーは15.7万人を突破、ネットメディアにもたびたび取り上げられている。
書評家としても鋭い論考を投げかけるわびさんに、『1位思考』を活用しながら、新年度をらくらく乗り切る知恵をシェアしてもらおう。
地頭力に自信がないのは
そんなに悪いことではない?
Q:『1位思考』の第3章「学ぶ習慣」では、インプット力と地頭力が磨かれるおすすめの5冊があります。
わびさんは個人的に、どの本にシンパシーを感じ、一番のおすすめだと感じましたか?
また、メンタルダウンしがちな人は、自分のインプット力や地頭力への自信がないかもしれません。
そんな人たちが、どこから一歩を踏み出したらいいか、教えてください。
わび:『論語』(金谷治注/岩波書店/1999年)ですね。
ご存じのとおり、「論語」は2500年以上も前の教えですが、今もなお通用することが多く、いろんな分野での本質が詰まっています。
『論語』を読んでいると、インプット力や地頭力に自信がないことは、そんなに悪いことではないと思えます。
『論語』の中に、
「学如不及、猶恐失之」
という一節があります。
これは、
「まだまだ自分は十分ではないという思いを持ち続けることが学ぶことである。そして、学んだことは失わないよう注意しなさい。」
という意味です。
つまり、「自分はまだまだだな……」と自信がなくても、謙虚に学び続ける姿勢こそが、はじめの一歩なんだと思います。
『1位思考』には、物事の本質がつかめなかった、かつての自分に読ませてあげたい「インプット力と地頭力が磨かれるエキス」が詰まっています。
新年度のスタートの参考になると思います。なにかモヤモヤする人、現状を変えたい人は、読んでみることをおすすめします。