森保監督の「リーグのレベル」発言に
セルティック監督が不快感

 国立競技場で3月中旬に行われたメンバー発表会見。カタールワールドカップ後に日本サッカー協会との契約を延長した森保一監督にとって新たな船出となるシリーズで、結果を残し続けている古橋と旗手が選外になった理由が問われた。返ってきた答えは、意外な言葉を伴っていた。

「セルティックの試合は全て見ているし、彼らが結果を出しているところや、チーム内で存在感を放っているところも把握している。そのなかでの今回の招集に関して、全てにおいてこれといった絶対的な判断基準があるわけではなく、総合的なところがあるのを理解していただければ。リーグのレベルであるとか、置かれている状況がそれぞれ違うなかで、本当にいろいろと考えての招集だった」

 森保監督が遠回しに言及した「リーグのレベル」は、ネット空間を経てすぐさまスコットランドの地に伝わった。当然ながら歓迎されるはずがない。横浜F・マリノスの前指揮官で、2021年6月からセルティックを率いるアンジェ・ポステコグルー監督はこんな言葉を残している。

「例えばドイツのブンデスリーガへ移籍したからといって、魔法のようにサッカーが上達するわけではない。個々のサッカー選手の選択は、リーグのレベルに左右されるものではないと私は思っている。来週(の国際Aマッチデー期間)にここへ来れば、トレーニングに参加している選手が少ない光景を目の当たりにするだろう。それは選手たちが母国の代表に招集されているからだ。森保監督の発言は個人の見解であり、間違っているとは限らない。しかし、それが事実であるとも限らない」

 面識のある森保監督をリスペクトしながらも、言葉の端々から不快感の類いが伝わってくる。カタールワールドカップ代表でも古橋と旗手が選外だった件も引きずる形で、当然ながら地元のメディアも反発する。果たして、スコットランドリーグのレベルは代表に不釣り合いなほど低いのか。