【具体的なお悩み】

世帯年収が1000万円に少し届かない40代夫婦です。これまで家計をやりくりし、コツコツと資産を積み増してきました。

ですが、来年度から長女が受験生になるので、塾(予備校)の金額がかさみそうな状況です。

さらに、長女の志望校が「理系の私立大学」に決まりました。大学院に進むかもしれないので、合格後は6年間にわたってかなりの学費が発生しそうです。

次女(小6)の進路は未定なのですが、姉と同じく私立大に進みたいという可能性は否定できません。

これらの状況を踏まえて、次の3点について質問させてください。

(1)次女の学費をまだ準備しておらず、長女が社会人になる7年後までに少しずつためようと考えています。この見通しは甘いでしょうか。もし、目安となる貯蓄のペースがあれば教えてください。

(2)今、わが家には自家用車がありません(夫の事業用車両はあります)。長女の進学が決まり、資金面で見通しがついたら車を買おうと考えているのですが、予算がどの程度であれば家計を圧迫しないでしょうか。

(3)長女、次女の学費を全て払い終え、車を買ったとしても、老後の家計は大丈夫なのでしょうか。一応、老後に備えてiDeCo・NISAはハイペースで積み立てています。

以上、どうぞよろしくお願いいたします。

年間300万円以上貯蓄できており
家計は安定している

 それでは早速、Fさん夫婦の家計を見ていきましょう。

 Fさん夫婦は、ご主人が自営業で月収は50万円。Fさんは会社勤めで、月収25万円に加えてボーナスが年間60万円あります。年収に換算すると、ご主人600万円、Gさん360万円の合計960万円が、世帯収入です。

 一方、毎月の支出は記載項目を合計すると38万2000円、年間では458万4000円です。

 その他に教育費として長女の学費年間70万円、長女の塾代年間50万円、次女の塾代年間10万円の合計130万円があり、年間支出の合計額は588万4000円です。

 年間収入960万円、年間支出588万4000円ですから、理論上は371万6000円が年間の黒字額です。

 ですが、相談文では毎月の貯金や投資額が26万円(年間312万円)となっているので、60万円ほど差があります。この金額は相談文に記載の通り、家電の買い替え費用、固定資産税の支払い、NHKの受信料などに充てているのでしょう。
 
 また、ご主人は仕事が好きなので健康なうちはリタイアせず、家計が赤字にならないようにできる限り働く予定とのこと。一方、Fさんは60歳で定年退職の予定であり、退職後は家計の足し程度にパートに出ることを検討中と書かれています。