高齢者などネットに弱い消費者は
値上げ対策が必要
この変更は、スマホやネットで取引を完了できる消費者にとっては何の影響もありません。私の場合は、銀行の振り込みはネットでしか行いません。スマホの契約についても同様で、違う携帯会社へのMNPでの乗り換えもネットで申し込んで完了です。
iPhoneも新型機種をメルカリで購入してオンラインで機種変更を申し込めば、たとえeSIMであっても問題なく使えるようになります。
しかし、自力でネット経由の取引を行うことが難しい消費者もいるのです。私の場合は高齢の親族が3人いて、税金の支払いから携帯電話の使用まで、日常的にいろいろな問題が発生してしまいます。そのたびに私が呼ばれて問題解決を手伝うのですが、ネットでは解決できずに店舗まで同行することも結構あります。
特にスマホの場合は、そういうケースが多いものです。理由はプランや各種割引がもともと複雑に設計されているうえに、その時々でキャンペーンのキャッシュバックなどの条件が変わるからです。
ガラケーを持った高齢者を連れて家電量販店のスマホコーナーに出かけて販売員から話を聞いて、なんとなくお得に見える機種変更キャンペーンに落とし穴がないかどうかを確認する。これは、それほど情弱ではない私にとってもそれなりに集中力がいる仕事です。
そうやってようやく、「この会社に決めようか」という話になるのですが、これからはその時の契約事務手数料が3850円に値上がりすることも念頭におかなければならなくなります。
ちなみに、今回のドコモの値上げは「先に値上げしているau、ソフトバンクと同じで、これからは大手3社とも一律3850円になる」ということなので、ある意味、弱者の立場になってしまう消費者にとっては覚えておきやすい価格変更でもあります。