ハイデイ日高が都心駅前に
集中出店する理由
ハイデイ日高での立地の特徴は、都心駅前への集中展開である。これは、同社の創業以来一貫した出店哲学となっている。
ハイデイ日高を創業した神田正氏は、1941年に埼玉県日高市で生まれた。同氏は社会人になって独立を夢見て、ラーメン店に着目した。お客は現金払い、仕入は掛け払いで、運転資金が不要だからだ。
神田氏は1973年、大宮駅前の25坪の物件に「来々軒」を開業した。試行錯誤の中で、苦し紛れに深夜営業を始めたところ、これが大ヒットした。
深夜の繁華街で唯一の飲食供給者となり、深夜客を独占した。お客は、夜の街で働くホステスや店員、タクシーの運転手などだ。利益率の高いアルコール類の注文も多かった。
神田氏は、この成功体験から都心駅前への集中出店戦略を開始した。郊外店のように車を前提としていないので、利益率の高いアルコール販売も強化できた。