長野立てこもり事件の
4人の犠牲者
その後、青木容疑者は自宅に籠城。屋外に何度か姿を見せ、県警の捜査員が電話などで複数回、投降するよう説得。最後は父親の説得に応じる形で、両手を挙げて玄関から出てきた。立てこもっている間、自宅には母親とおばがいたが、猟銃を向けたり拘束したりはしていなかった。
自宅では25日午後7時台と8時台に2回の発砲音があり、自殺をほのめかす様子も見られたらしい。午後8時過ぎ、母親が隙を見て脱出。26日0時過ぎにはおばが逃げ出していた。
青木容疑者は中野署捜査本部の調べに対し「被害者の女性に『周囲から孤立している』と悪口を言われたと思って殺した。射殺されると思ったので、警察官も殺した」という趣旨の供述をしているという。
犠牲となった村上さんと竹内さんは近所に住んでおり、夕方、一緒に散歩するのが日課だった。玉井警部補と池内巡査部長はいずれも中野署地域課自動車警ら班所属で、事件や事故で現場に急行する担当だった。池内巡査部長は定年後の再任用2年目で「今年で辞めようかな」と周囲に話していた。
青木容疑者は県公安委員会から猟銃を含む計4丁の所持許可を得ていた。地元猟友会に所属し、4~5年前まで中野市内の射撃場で定期的にクレー射撃をしており、銃の扱いには慣れていたとみられる。普段は引きこもりがちで、近所の人たちは「おとなしい印象」と話していた。