物件価格の観点からも
転居するなら「早め」がベスト
同じ部屋の築年数が2年古くなると、家賃は下がるのが普通だが、通例に反して値上げされるのはかなり稼働率が高いことを意味している。
需要の急増によって、特に面積が50平方メートル以上のファミリータイプの品薄状態が続いている。そして、需給ひっ迫の解消にはもう少し時間がかかると考えられる。
というのも、こうしたベッドタウンとなる郊外でファミリータイプの賃貸住宅を供給する事業者はUR(都市整備機構、旧公団)と住宅供給公社が中心だ。両事業者は「民業圧迫」につながることを懸念して、建て替え以外の新規供給がほぼできない状況にある。
一連の状況を踏まえると、もしあなたが流山市に引っ越したいなら早い方がいい。金融緩和が続く中、マンション価格はまだまだ上がる可能性が高い。需給がひっ迫するからこそ価格が高騰しているので、この傾向は当面続くだろう。また、家を借りるにしても、将来の家賃は今よりも高くなることは必至の状況にある。
全国有数のファミリーベッドタウンとなりつつある流山市は、他の行政が育児支援策を簡単にまねできないこともあり、今後も安定的な人口流入が見込まれる。
資産価値が上がりやすいだけに、子どもが小さい時だけでも住む価値はありそうだ。郊外の成功事例は稀少だけに、手をこまねいている時間はないといえる。